デルタ変異株 高い感染力の謎が解明
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ハーバード大学医学大学院の研究で、コロナウイルスのデルタ変異株の高い感染性の謎が変異の過程でヒトの細胞膜と一体化する特性が向上したことにあることが判明した。研究結果はサイエンス誌に記載されている。
ハーバード大学医学大学院は培養したヒトの細胞を使って実験を行った。
研究チームのひとり、ビン・チェン氏は、変異株の中でもデルタはウイルスの膜とヒトの細胞の融合スピードを速める特性が高いため、ヒトの細胞に迅速かつ効果的に感染すると説明している。
この研究では低温電子顕微鏡による画像撮影でコロナウイルスのデルタ、ガンマ、カッパ変異株のSタンパク質と、アルファおよびベータ型のSタンパク質が比較されたところ、そのすべてに受容体結合ドメイン(RBD)とN末端ドメイン(NTD)に変異が認められた。
パンデミックの開始以来、感染者の数は全世界で約2億4400万人近くに上っている。中でも米国、インド、ブラジルの感染状況が最も困難を極めている。
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