英国政府、行方不明のテニス選手に関する安否の証拠を中国政府に要求
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英国政府は中国政府に対し、中国共産党の元高官による性的暴行被害をSNSで訴えた後に行方不明となっている中国の彭帥選手(35)の安全、および所在地に関する証拠を提示するよう要請した。英国外務省による声明を元に英紙ガーディアンが報じた。
報道によると、英国政府は中国政府に対し、彭帥 選手の安全と所在地に関する、検証可能な証拠を速やかに提示するよう要請したという。
Prove to us Peng Shuai is safe, UK urges China https://t.co/60UjkrkSmu
— The Guardian (@guardian) November 20, 2021
11月上旬、彭帥選手は中国のSNS「微博」に投稿した中で、張高麗前副首相を批判した。投稿の中で選手は性的行為の強要に加え、数年間にわたって不倫関係を強いられていたと非難した。この投稿はすぐに削除され、選手のアカウントは中国のインターネットやSNSから消えた。その後、選手とは連絡が取れなくなっていた。
女性テニス協会(WTA)、男子プロテニス協会(ATP)、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ選手、日本の大坂なおみ選手、セリーナ・ウィリアムズ選手は事件の調査を行うよう要求している。
I am devastated and shocked to hear about the news of my peer, Peng Shuai. I hope she is safe and found as soon as possible. This must be investigated and we must not stay silent. Sending love to her and her family during this incredibly difficult time. #whereispengshuai pic.twitter.com/GZG3zLTSC6
— Serena Williams (@serenawilliams) November 18, 2021
その後、国営テレビCGTNはツイッターへの投稿で彭帥選手のメールを紹介した。メールの中で選手は「性的強要に関するニュースは事実に反する」と指摘したほか、行方不明にはなっておらず、自宅で療養していると記していた。
WTAのスティーブ・サイモン会長はこのメールについて、選手自身が書いたものではないとの見方を示し、WTAは選手の所在地に関する返答が得られない場合、中国でのトーナメント開催から撤退する方針を示している。
こうした事態を受け、20日に党機関紙の人民日報系「環球時報」は選手がまもなく公共の前に姿を現すと報じていた。
その後、「環球時報」の胡錫進編集長はツイッターへの投稿で、中国共産党の元高官による性暴力被害を訴えた後に行方不明となっている彭帥選手(35)がレストランで夕飯をとっている様子を映したビデオ映像を公開した。
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