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F16戦闘機、エンジンに異常で緊急着陸
F16戦闘機、エンジンに異常で緊急着陸
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... 2021年12月3日, Sputnik 日本
2021-12-03T15:30+0900
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事故の技術的詳細三沢基地の第35戦闘航空団には、F16CJ/DJブロック50が配備されている。これは、敵の防空網の制圧を任務とするF16の改良型機である。この型式の戦闘機が初めて製造されたのは1993年5月で、すでに25年以上にわたり運用されている。司令部は事故の詳細について明らかにしていないが、原因としてはいくつかの可能性が考えられる。F16戦闘機はいくつもの改良型があるが、外付けの吊り下げ式のタンクが2つ(370ガロン=1,564リットル)、または600ガロンのタンクが1つが付いている。戦闘機は、飛行中、まず外付けのタンクの燃料を使い、その後、翼および機体にあるタンクの燃料を使う。こうすることにより、航続距離を約4,200キロまで伸ばすことが可能となり、第35戦闘航空団は長距離飛行を任務を果たすことができる。吊り下げ式のタンクを投棄は次の3つの場合に行われる。1つは燃料を使い果たしたとき、2つ目は戦闘を開始するとき、そして3つ目が緊急着陸するときである。今回の場合は、この3つ目にあたると司令部は説明している。操縦士は深刻なトラブル発生により、基地に引き返す必要に迫られた。戦闘機は、午後6時12分に、青森空港に緊急着陸したことが明らかになっているが、空港は所属の空軍基地から57キロも離れており、そこまで飛行できなかったことが分かる。燃料タンクは青森から西へおよそ65キロ離れた日本海沿岸部の深浦町に投棄された。戦闘機はちょうど西から東に飛行していた形である。空港に着陸したF16戦闘機は、長期にわたり、滑走路にとどまっていた。12月1日の午前1時、つまり緊急着陸から7時間経過した後、ようやく戦闘機は滑走路からエプロンに移動した。戦闘機は激しい損傷を受けていたものと考えられる。ストレス状況おそらく、緊急着陸の理由はエンジンの不具合である。三沢基地所属のF16戦闘機をめぐっては、2018年2月、離陸直後にエンジン火災を起こした1機が小川原湖に燃料タンクを投棄し、緊急着陸したが、今回もおそらく同じような状況と見られる。戦闘機は、基地を出発した後、西に向かって130〜150キロ飛行し、日本海上にいた。そこまでにかかる時間は6〜7分である。そこで深刻なエンジントラブルが生じたため、基地に引き返し、燃料タンクを投棄しなければならなくなった。操縦士はストレス状況に陥り、タンクを慌てて投下した。おそらくまだ海上にいると確信していたのだと思われる。しかしタンクは予想に反して遠くまで飛び、沿岸の居住地域に落下した。もちろんこれは危険なことではあった。戦闘機に装備されていたタンクがどのようなものであったのかについては明らかにされていないが、タンクには最低でも1.2トンのケロシン最大で2トンのケロシンが入っており、これが建物上に落下すれば、建物は崩壊し、大火災となる可能性があるからである。しかし今回は幸運にも大事故は免れた。あらゆることから判断し、エンジンが空中で故障し、操縦士はすぐに青森空港を目指した。今回の事故に関して、操縦士を非難することはできない。損傷した戦闘機を着陸させるという操縦士の判断は正しかったと言える。投下した燃料タンクが居住地域に落下したことについては、操縦士が相当なストレス状況に置かれていたことで説明がつく。しかし、米空軍の第35戦闘航空団の司令部に対する疑問は残されている。故障し、飛行中にエンジン火災を起こすような古い戦闘機を運用し続けているという点に対してである。日本の防衛省は、米軍側に対し、日本に配備されているF16戦闘機の整備点検を徹底するよう求めたが、これは理に適った要求だと言えるだろう。関連記事
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F16戦闘機、エンジンに異常で緊急着陸
2021年12月3日, 15:30 (更新: 2021年12月3日, 17:48) 2021年11月30日午後6時ごろ、米軍三沢基地所属のF16戦闘機が、緊急事態に陥り、2つの燃料タンクを投棄し、その後、青森空港に緊急着陸した。三沢基地第35戦闘航空団の司令部は、燃料タンクは人が住んでいない地域に投下されたと発表したが、深浦町の警察によれば、空港から西におよそ65キロ離れた深浦町役場近くの道路で金属製の破片が発見されたが、防衛省の専門家らはこれをF16戦闘機のタンクであると特定した。これを受けて、防衛省は米空軍の司令部に対し、日本でのF16戦闘機の飛行の停止を要求した。
三沢基地の第35戦闘航空団には、F16CJ/DJブロック50が配備されている。これは、敵の防空網の制圧を任務とするF16の改良型機である。この型式の戦闘機が初めて製造されたのは1993年5月で、すでに25年以上にわたり運用されている。
司令部は事故の詳細について明らかにしていないが、原因としてはいくつかの可能性が考えられる。
F16戦闘機はいくつもの改良型があるが、外付けの吊り下げ式のタンクが2つ(370ガロン=1,564リットル)、または600ガロンのタンクが1つが付いている。戦闘機は、飛行中、まず外付けのタンクの燃料を使い、その後、翼および機体にあるタンクの燃料を使う。こうすることにより、航続距離を約4,200キロまで伸ばすことが可能となり、第35戦闘航空団は長距離飛行を任務を果たすことができる。
吊り下げ式のタンクを投棄は次の3つの場合に行われる。1つは燃料を使い果たしたとき、2つ目は戦闘を開始するとき、そして3つ目が緊急着陸するときである。今回の場合は、この3つ目にあたると司令部は説明している。
操縦士は深刻なトラブル発生により、基地に引き返す必要に迫られた。戦闘機は、午後6時12分に、青森空港に緊急着陸したことが明らかになっているが、空港は所属の空軍基地から57キロも離れており、そこまで飛行できなかったことが分かる。燃料タンクは青森から西へおよそ65キロ離れた日本海沿岸部の深浦町に投棄された。戦闘機はちょうど西から東に飛行していた形である。
空港に着陸したF16戦闘機は、長期にわたり、滑走路にとどまっていた。12月1日の午前1時、つまり緊急着陸から7時間経過した後、ようやく戦闘機は滑走路からエプロンに移動した。戦闘機は激しい損傷を受けていたものと考えられる。
おそらく、緊急着陸の理由はエンジンの不具合である。三沢基地所属のF16戦闘機をめぐっては、2018年2月、離陸直後にエンジン火災を起こした1機が小川原湖に燃料タンクを投棄し、緊急着陸したが、今回もおそらく同じような状況と見られる。戦闘機は、基地を出発した後、西に向かって130〜150キロ飛行し、日本海上にいた。そこまでにかかる時間は6〜7分である。そこで深刻なエンジントラブルが生じたため、基地に引き返し、燃料タンクを投棄しなければならなくなった。操縦士はストレス状況に陥り、タンクを慌てて投下した。おそらくまだ海上にいると確信していたのだと思われる。しかしタンクは予想に反して遠くまで飛び、沿岸の居住地域に落下した。
もちろんこれは危険なことではあった。戦闘機に装備されていたタンクがどのようなものであったのかについては明らかにされていないが、タンクには最低でも1.2トンのケロシン最大で2トンのケロシンが入っており、これが建物上に落下すれば、建物は崩壊し、大火災となる可能性があるからである。しかし今回は幸運にも大事故は免れた。
あらゆることから判断し、エンジンが空中で故障し、操縦士はすぐに青森空港を目指した。今回の事故に関して、操縦士を非難することはできない。損傷した戦闘機を着陸させるという操縦士の判断は正しかったと言える。投下した燃料タンクが居住地域に落下したことについては、操縦士が相当なストレス状況に置かれていたことで説明がつく。
しかし、米空軍の第35戦闘航空団の司令部に対する疑問は残されている。故障し、飛行中にエンジン火災を起こすような古い戦闘機を運用し続けているという点に対してである。日本の防衛省は、米軍側に対し、日本に配備されているF16戦闘機の整備点検を徹底するよう求めたが、これは理に適った要求だと言えるだろう。