日本はEUの後を追う?EU、エネルギー制裁の調整は今後も課題

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LNG - Sputnik 日本, 1920, 09.04.2022
ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊で民間人とみられる遺体が多数発見されたことを受け、欧米による対ロシア制裁が強まっている。特に注目されるのが、EUにおけるロシアからのエネルギー禁輸をめぐる議論だ。7日に出された G7首脳声明では、ロシア産石炭の輸入禁止・段階的な廃止が盛り込まれた。これを受けてEUは足並みを揃えた大規模な制裁に踏み切るのか、また、今後予想される日本の対応について、日本エネルギー経済研究所・専務理事で首席研究員の小山堅氏に話を聞いた。

「エネルギー分野に関してはロシアへの依存度が非常に高い国もあり、これまでは慎重な意見が強かったと思います。この分野でどこまで制裁が強化されるのかが、大きな鍵になります。ロシア産石炭への依存は重要な問題で、禁輸の話が出てきたからといっても、そんなに一気にまとまるのか、簡単ではないだろうと思いましたがが、様々な立場の相違を調整し、EUとして石炭輸入の禁止を取りまとめました。今後はロシア産石炭の代替供給源確保が課題になると思います。」

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天然ガスについては、ロシアは先月から、制裁の対抗策として「非友好国」に代金をルーブルで支払うよう求めていた。6日、ハンガリーはEU加盟国として初めてロシアの条件を飲み、天然ガス代金をルーブルで支払う方針を明らかにしている。

「ロシアからのルーブル支払い供給は、ヨーロッパはこれまで契約違反であるという立場で反対してきたわけですが、ヨーロッパにとってロシア産ガスはきわめて重要なエネルギー。もう本当に供給されないかもしれない、という段階になってくると、自国経済にかなりの悪影響を及ぼす可能性があります。それを覚悟しないのなら、ロシアの要求を跳ね除けることが難しいということになりえます。EUの中でも、各国の立場の違いが大きい。各国が、連帯して取り組む気持ちはありつつも、それをどうやって実現するのか、今後も難しい問題です。」

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これまでの日本はエネルギー供給の多様化を目指し、原油も天然ガスも、意識的にロシアから調達する割合を増やしてきた。日本企業が権益を持ち、すでに生産が始まっている「サハリン1」「サハリン2」と、来年稼働予定の北極圏でのLNG開発プロジェクト「アークティックLNG2」からは、撤退しない方針を明らかにしている。ロシア産石炭輸入の禁輸も見送りたい方針だったが、G7の声明に参加したことで、方針転換した形だ。8日、萩生田光一経産相は、「最終的にはロシアからの石炭輸入をしないという方向を目指していきたい」と述べている。今後の日本のエネルギー政策について小山氏は、日本の判断基準となるのはヨーロッパの動向だと指摘する。

「これまで日本は対露制裁で欧米と足並みを揃えつつ、エネルギー分野については国の事情を勘案して個別で判断してきました。しかしここに来て、ヨーロッパが、相当大きな悪影響を覚悟してでも制裁をやるんだ、となった場合は、『日本も同じ対応を取ってほしい』と要望されるでしょう。制裁には、ロシアによる、力による現状変更を許してはいけない、というスタンスで日本も協力しているわけですけれど、ウクライナをめぐる直接の地政学的な対立構造、エネルギーの輸出入、どちらの問題もヨーロッパが最も深刻な危機に瀕しているわけですから、ヨーロッパで今後どんな決定が下るのかを、日本としては当然、注視していくことになります。」

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