困難に直面の日本経済に原子力セクターは助けとなるか ロシア人専門家の見解

© Sputnik / Pavel Lisitsynベロヤルスク原子力発電所
ベロヤルスク原子力発電所 - Sputnik 日本, 1920, 28.04.2022
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日本の電力、ガス価格の記録的な高騰、円安、消費者物価の高騰を受けて、岸田首相は、原子力エネルギーの使用拡大の可能性を検討すると発言した。これによって日本の原子力セクターに変化が起こるのだろうか。スプートニク通信は専門家に意見を伺った。

原子力に焦点 経済を懸念

日本はできるだけ原子力エネルギー分野を活性化させるという岸田首相の発言について、モスクワ国際関係大学東洋学部のドミトリー・ストレリツォフ学部長は次のような見解を明らかにした。
「原子力エネルギーの活性化には期待はしません。それには本格的な政治的決断が必要だからです。それに今、稼働していない原子炉の一時停止を解いたところで、短期的な未来では乗数効果は出さない。今の日本には経済全体をカバーできるほど、多くの原発はない(エネルギー全体のうち原子力発電の占める割合は30%ほど)。この先の原子力の持つ性格は補足的なものになると思います」
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原子力でなければLNGはどうなる?

ストレリツォフ氏は、輸送問題や価格上昇にかかわらず、液化天然ガス(LNG)を当てにする傾向は変わらないと考えている。
「ロシアからの輸送が停止となっても、東南アジア諸国、インドネシア、オーストラリア、カタールを通じた『スポット取引』で購入するでしょう」
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日本は「アークティックLNG2」から撤退しない方針=萩生田経済産業相

ガスがない場合はどうする?

「第2の道は石炭。しかも日本には炭素ガスをキャッチする技術を使っている。石炭なら必要な量を中国やオーストラリアで買うことはできます」
再生可能エネルギーについてはストレリツォフ氏は、波力、風力、太陽、熱水循環にしても現段階ではあまりにもコストがかかりすぎるとの見方を示している。
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