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ウクライナ 国際法で禁止の兵器が人を殺し続けている
ウクライナ 国際法で禁止の兵器が人を殺し続けている
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第二次世界大戦が終わっても、世界に平和が訪れることはなかった。... 2022年5月18日, Sputnik 日本
2022-05-18T21:50+0900
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ウクライナでの露特別軍事作戦
武器・兵器
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拡散弾(ホローポイント弾)人体に当たったときの衝撃で爆発するホローポイント弾。これで標的は無力化し、無残な死を迎えるか、一生残る障害を負う。 ところが米国、ロシア、ウクライナをはじめとする多くの国では、ホローポイント弾は特殊部隊が人混みの中でテロリストを無害化する際に使われている。それは弾の跳ね返り、つまりリコシェがないからだ。ロシアのメディアによると、ドネツク人民共和国のマリインカ村でドネツクの戦闘員に殲滅されたウクライナ人狙撃手のいた位置でホローポイント弾が見つかった。このウクライナのスナイパーが使用していた7.62口径のUkrop UAR-10ライフルは、外国製の部品を使用し、ウクライナで製造され、ウクライナ国家警備隊の特別部隊で使用されているものだ。クラスター弾クラスター弾は空中で爆発し、数百個の小さな爆弾や地雷を放出する。放出された爆発物はサッカー場数個分の面積に一気に分散するため、すぐには爆発せず、紛争が終わった後でも長く残存し、常に人を殺傷する恐れがある。ウクライナの紛争では、当事者双方がこの禁止弾を保有しており、使用された痕跡が発見されている。ウクライナのハルキウ(ハリコフ)近郊フサロフカ村では、ニューヨーク・タイムズ紙の特派員らが実際に入り、ジャーナリストとしての専門的な調査を実施した。調査の結果、ここで使用されたクラスター弾はウクライナ側がロケットランチャー「グラッド」から発射したものであることが判明した。タイムズ紙は、ウクライナ側が禁止兵器の使用に踏み切ったこと自体、どんな犠牲を払っても自国の領土を取り戻したいという強い欲望の現れだと書いている。ロシア領内でもクラスター弾の被害があった。ロシア捜査委員会は、ウクライナ軍による露ベルゴロド州への砲撃事件に関する捜査を開始し、2022年3月29日の夜、ウクライナ軍が「トーチカU」を使用して、少なくとも3発のクラスター弾頭を発射した事実を立証した。ミサイルはハルキウ(ハリコフ)州の領域から発射されていた。白リン弾白リン弾は自動発火性焼夷弾で消火はほぼ不可能。外にいようが、建物内部にいようが命を殺傷し、軍事機器の機能を奪う。白リン弾が文字通り人を完全に焼き尽くすようなケースもある。ウクライナの紛争当事者双方がこれを使用したという報道が繰り返しなされているが、いずれも憶測の域を出ていない。その典型的な例が、ロシア軍が使用したとされるリン弾の写真を使ったITVニュースの報道だ。空からの爆発は、ドネツク人民共和国の対空防衛がウクライナのロケット弾を撃ち落としたものであることが判明した。また、ロシア軍がマリウポリのアゾフスターリ製鉄所に砲撃を行った際、白リン弾を使用したと報道されたが、ロシアの軍事専門家、ミハイル・コダレノク氏は、これは白リン弾ではなく、国際条約で禁止されていないマグネシウム弾だったと指摘している。コダレノク氏は、2014年からドネツク、ルガンスクの居住地で白リン弾で砲撃していたのはウクライナの過激派だと強調した。 対人地雷ウクライナと異なり、ロシアと米国は対人地雷禁止条約(オタワ条約)に署名していないがために、ウクライナ紛争で使用された対人地雷は自動的にすべてロシアの保有するものとされてしまった。ところが、ロシアメディアの報道によると、マリウポリを占拠したロシア軍は、ソ連時代の1960年代に遡るウクライナ製の対人地雷の備蓄を発見している。いかなる武器も、それが国際条約で禁止されていようが、いまいが人を殺すことに違いはない。だが、最も野蛮な武器の使用断念という最初の一歩を踏み出さなければ、戦争のない世界には近づくことはできない。スプートニクは、国際社会が最も残虐性が高いとして禁止した兵器について紹介している。関連ニュース
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ウクライナ 国際法で禁止の兵器が人を殺し続けている
第二次世界大戦が終わっても、世界に平和が訪れることはなかった。 また、「死ぬより惨い」と言われる禁止兵器も過去のものにはならなかった。国際条約で禁止されている拡散弾(ホローポイント弾)、クラスター弾、白リン弾、焼夷弾、対人地雷は今も地域紛争で人を殺傷し続けており、ウクライナでもまさにこれが起きている。その事実をスプートニクがまとめた。
人体に当たったときの衝撃で爆発するホローポイント弾。これで標的は無力化し、無残な死を迎えるか、一生残る障害を負う。 ところが米国、ロシア、ウクライナをはじめとする多くの国では、ホローポイント弾は特殊部隊が人混みの中でテロリストを無害化する際に使われている。それは弾の跳ね返り、つまりリコシェがないからだ。ロシアの
メディアによると、ドネツク人民共和国のマリインカ村でドネツクの戦闘員に殲滅されたウクライナ人狙撃手のいた位置でホローポイント弾が見つかった。このウクライナのスナイパーが使用していた7.62口径のUkrop UAR-10ライフルは、外国製の部品を使用し、ウクライナで製造され、ウクライナ国家警備隊の特別部隊で使用されているものだ。
クラスター弾は空中で爆発し、数百個の小さな爆弾や地雷を放出する。放出された爆発物はサッカー場数個分の面積に一気に分散するため、すぐには爆発せず、紛争が終わった後でも長く残存し、常に人を殺傷する恐れがある。ウクライナの紛争では、当事者双方がこの禁止弾を保有しており、使用された痕跡が発見されている。
ウクライナのハルキウ(ハリコフ)近郊フサロフカ村では、ニューヨーク・タイムズ紙の特派員らが実際に入り、ジャーナリストとしての
専門的な調査を実施した。調査の結果、ここで使用されたクラスター弾はウクライナ側がロケットランチャー「グラッド」から発射したものであることが判明した。タイムズ紙は、ウクライナ側が禁止兵器の使用に踏み切ったこと自体、どんな犠牲を払っても自国の領土を取り戻したいという強い欲望の現れだと書いている。
ロシア領内でもクラスター弾の被害があった。ロシア捜査委員会は、ウクライナ軍による露ベルゴロド州への砲撃事件に関する捜査を開始し、2022年3月29日の夜、ウクライナ軍が「トーチカU」を使用して、少なくとも3発のクラスター弾頭を発射した事実を立証した。ミサイルはハルキウ(ハリコフ)州の領域から発射されていた。
白リン弾は自動発火性焼夷弾で消火はほぼ不可能。外にいようが、建物内部にいようが命を殺傷し、軍事機器の機能を奪う。白リン弾が文字通り人を完全に焼き尽くすようなケースもある。ウクライナの紛争当事者双方がこれを使用したという報道が繰り返しなされているが、いずれも憶測の域を出ていない。
その典型的な例が、ロシア軍が使用したとされるリン弾の写真を使ったITVニュースの報道だ。空からの爆発は、ドネツク人民共和国の対空防衛が
ウクライナのロケット弾を撃ち落としたものであることが判明した。また、ロシア軍がマリウポリのアゾフスターリ製鉄所に砲撃を行った際、白リン弾を使用したと報道されたが、ロシアの軍事専門家、ミハイル・コダレノク氏は、これは白リン弾ではなく、国際条約で禁止されていない
マグネシウム弾だったと指摘している。コダレノク氏は、2014年からドネツク、ルガンスクの居住地で白リン弾で砲撃していたのはウクライナの過激派だと強調した。
ウクライナと異なり、ロシアと米国は対人地雷禁止条約(オタワ条約)に署名していないがために、ウクライナ紛争で使用された対人地雷は自動的にすべてロシアの保有するものとされてしまった。ところが、ロシアメディアの報道によると、マリウポリを占拠したロシア軍は、ソ連時代の1960年代に遡る
ウクライナ製の対人地雷の備蓄を発見している。
いかなる武器も、それが国際条約で禁止されていようが、いまいが人を殺すことに違いはない。だが、最も野蛮な武器の使用断念という最初の一歩を踏み出さなければ、戦争のない世界には近づくことはできない。
スプートニクは、国際社会が最も残虐性が高いとして
禁止した兵器について紹介している。