北極で4万年前の人類の痕跡発見
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ロシア北極地域のヤマロ・ネネツ自治管区で見つかった4万年前の鹿の骨から、人間による加工の痕跡が見つかった。この発見により、旧石器時代後期のはじめごろには北極地域で現生人類が生活していたことが明らかになった。ロシア核物理学研究所が公式サイト上で調査結果を発表した。
調査結果によると、2020年に西シベリアのヤマロ・ネネツ自治管区のクシェワト遺跡で、現在は暗渠(あんきょ)化した2万~4万年前の川の跡が発見され、そこから人間によって加工された痕跡のある2本の鹿の角が見つかった。この角は4万年前のものと推定されている。この発見によって4万年前の北極地域において人類が存在していたことが明らかになった。
これまでは、1万2000~3万年前にわたって西シベリアは氷に覆われていたためこの地域で考古学的痕跡を探すことは無意味だと考えられていた。
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