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チェチェンのロシア特殊部隊大学に一日入学してみた 屋上からビルに侵入、スナイパー講習など日本人も参加可能
チェチェンのロシア特殊部隊大学に一日入学してみた 屋上からビルに侵入、スナイパー講習など日本人も参加可能
Sputnik 日本
ロシア南部チェチェン共和国にある、ロシア特殊部隊大学。2013年創立のこの大学では、プロの軍人から趣味の民間人まで様々な人がトレーニングを行なっている。ロシア中でここでしか体験できないユニークなプログラムも多い。筆者を含むスプートニク取材班は民間人が参加できるコースのいくつかを体験したので、その模様をご紹介したい。 2022年7月22日, Sputnik 日本
2022-07-22T09:30+0900
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※本稿はロシア特殊部隊大学取材・前後編の後編です。前編(義勇兵の訓練)はこちらをどうぞ。最初の訓練は懸垂下降である。よく映画などで、建物の入り口から正面突破できない場合、特殊部隊の隊員が屋上からロープをつたって下に降り、窓ガラスを足で割って中に侵入するシーンがあるが、まさにそれだ。おへそのあたりにフックがついた器具を身体にまきつけ、ロープの着脱方法や、降り方、外壁の蹴り方などを教えてもらう。左右の足で壁を蹴る強さのバランスを取らないとぐるぐる回ってしまう。高所恐怖症でジェットコースターにも乗れない筆者だが、視線が壁の方に向いているためそこまでの恐怖は感じず、5階の窓から降りて無事に地面に着いた。続いては3種類の射撃訓練だ。筆者の指導にあたってくれたのは、この大学で唯一の女性インストラクターであるアンナさん。チェチェン共和国ラムザン・カディロフ首長の招聘により、2017年からここで働いている。チェチェンは保守的な土地柄で、かつては女性がスポーツをすることはあまりよく思われていなかった。しかし今ではスポーツを楽しむ女性が増えており、射撃も例外ではない。チェチェン女性が家族や親戚以外の男性と接触することはご法度だ。ただし射撃のようなスポーツは、インストラクターが、手や身体に触れて指導する必要があるので、女性インストラクターが重宝される。敷地内にはバギーの組み立て工場がある。山道の観光用や、遭難者捜索や人命救助用など様々な種類がある。取材班一行は、この工場で組み立てられたバギーに乗って、広大な敷地内を一周した。川を渡り小麦畑を駆け抜けて、丘を登っていくと、コーカサス山脈を背景に色とりどりの花が咲いている。丘から道なき道を降りるときは、新鮮な空気と風を感じてとても気持ちが良い。ロシア特殊部隊大学では、ロシアで唯一、民間人がスナイパー講習を受けることができる。練習場は高台にあり、腹ばいに寝そべる。そこから遠くの山にある標的を狙う。インストラクターの手元のカメラで、弾が標的に当たったかどうか瞬時にわかり、命中の瞬間の動画も撮れる。スナイパー銃は安いものはおよそ30万円で買えるが、狙いを定めるには、高い銃の方が使いやすい。色々な銃を使い比べることができたので、素人でもその違いはよくわかった。この日の締めくくりは、猟銃の訓練だ。あちこちから飛んでくる円盤を獲物に見立てて撃つ。これまでに体験した銃と比べると軽く、上半身を動かすと自動的に銃口も動く。他の大型銃と違って両目が同時に使えるのも、素人にはとっつきやすい。この一日で、一生分の銃を撃ったような気がする。他にもバギーで川下りをするエクストリームコースや、屋内でスカイダイビング体験ができるアクティビティがある。これら民間人用の訓練コースは、プロの軍人とは完全に区別されているので、外国人でも体験できる。警備会社の社員研修で外国から来るケースや、完全に趣味として楽しむケースなど様々だ。
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チェチェンのロシア特殊部隊大学に一日入学してみた 屋上からビルに侵入、スナイパー講習など日本人も参加可能
2022年7月22日, 09:30 (更新: 2022年7月22日, 19:48) ロシア南部チェチェン共和国にある、ロシア特殊部隊大学。2013年創立のこの大学では、プロの軍人から趣味の民間人まで様々な人がトレーニングを行なっている。ロシア中でここでしか体験できないユニークなプログラムも多い。筆者を含むスプートニク取材班は民間人が参加できるコースのいくつかを体験したので、その模様をご紹介したい。
※本稿はロシア特殊部隊大学取材・前後編の後編です。前編(義勇兵の訓練)はこちらをどうぞ。 最初の訓練は懸垂下降である。よく映画などで、建物の入り口から正面突破できない場合、特殊部隊の隊員が屋上からロープをつたって下に降り、窓ガラスを足で割って中に侵入するシーンがあるが、まさにそれだ。おへそのあたりにフックがついた器具を身体にまきつけ、ロープの着脱方法や、降り方、外壁の蹴り方などを教えてもらう。左右の足で壁を蹴る強さのバランスを取らないとぐるぐる回ってしまう。高所恐怖症でジェットコースターにも乗れない筆者だが、視線が壁の方に向いているためそこまでの恐怖は感じず、5階の窓から降りて無事に地面に着いた。
続いては3種類の射撃訓練だ。筆者の指導にあたってくれたのは、この大学で唯一の女性インストラクターであるアンナさん。チェチェン共和国ラムザン・カディロフ首長の招聘により、2017年からここで働いている。チェチェンは保守的な土地柄で、かつては女性がスポーツをすることはあまりよく思われていなかった。しかし今ではスポーツを楽しむ女性が増えており、射撃も例外ではない。チェチェン女性が家族や親戚以外の男性と接触することはご法度だ。ただし射撃のようなスポーツは、インストラクターが、手や身体に触れて指導する必要があるので、女性インストラクターが重宝される。
敷地内にはバギーの組み立て工場がある。山道の観光用や、遭難者捜索や人命救助用など様々な種類がある。取材班一行は、この工場で組み立てられたバギーに乗って、広大な敷地内を一周した。川を渡り小麦畑を駆け抜けて、丘を登っていくと、コーカサス山脈を背景に色とりどりの花が咲いている。丘から道なき道を降りるときは、新鮮な空気と風を感じてとても気持ちが良い。
ロシア特殊部隊大学では、ロシアで唯一、民間人がスナイパー講習を受けることができる。練習場は高台にあり、腹ばいに寝そべる。そこから遠くの山にある標的を狙う。インストラクターの手元のカメラで、弾が標的に当たったかどうか瞬時にわかり、命中の瞬間の動画も撮れる。スナイパー銃は安いものはおよそ30万円で買えるが、狙いを定めるには、高い銃の方が使いやすい。色々な銃を使い比べることができたので、素人でもその違いはよくわかった。
この日の締めくくりは、猟銃の訓練だ。あちこちから飛んでくる円盤を獲物に見立てて撃つ。これまでに体験した銃と比べると軽く、上半身を動かすと自動的に銃口も動く。他の大型銃と違って両目が同時に使えるのも、素人にはとっつきやすい。この一日で、一生分の銃を撃ったような気がする。
© 写真 : Asuka Tokuyama射撃訓練
© Sputnik / Ilya Pitalev民間人用訓練を受ける記者
他にもバギーで川下りをするエクストリームコースや、屋内でスカイダイビング体験ができるアクティビティがある。これら民間人用の訓練コースは、プロの軍人とは完全に区別されているので、外国人でも体験できる。警備会社の社員研修で外国から来るケースや、完全に趣味として楽しむケースなど様々だ。