なぜ北極における露中関係にNATOは介入すべきでないのか? ロシア人専門家の見解

北極 - Sputnik 日本, 1920, 30.08.2022
北極における露中の協力に対するNATO(北大西洋条約機構)の批判に対し、両国からは激しい反応が見られている。「スプートニク」は、ロシア連邦議会上院のコンスタンチン・コサチョフ副議長に、北極における露中の軍備がこの数年でいかに変化したのか、またなぜNATOの北方拡大はいくつもの問題を孕んでいるのかについてお話を伺った。

利益に対する脅威

8月25日、NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は、北極におけるロシアと中国の協力はNATOの価値観と利益に対する脅威であるとの見方を明らかにした。事務総長は、「今年すでに中国とロシアは、戦略的パートナーシップの深化の枠内で北極における実際的な協力を活発化させる義務を負ったが、これは我々の価値観と利益に対する脅威となるものだ」と述べたのである。
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ロシア連邦議会上院のコンスタンチン・コサチョフ副議長は、このNATO事務総長の声明についてコメントし、この問題におけるロシアの立場について説明した。

「過去5年で、北極地域におけるNATOの軍事活動は、その量も頻度も2倍以上に増加しているという軍事専門家らの評価があります。しかも、この活発化する軍事活動には、北極圏に領土を持たないNATO加盟国やNATOの加盟国でない国々も引き入れられています。スローガンは素晴らしいのですが、この地域で軍事活動が増強され、緊張状態が引き起こされていることは明らかです。フィンランドやスウェーデンがNATOへの加盟申請をした後、NATOはバルト海をNATOの内海であると宣言し、それに続いてバレンツ海などのより北方の海もNATOのものだと要求するなどし、大いなる成功を収めつつあるのをわたしたちは目の当たりにしています。そして今度は、北極におけるロシアと中国の協力はNATOの価値観や利益に対する直接的な脅威であるというストルテンベルグ事務総長の声明が出されました。ロシアと中国の協力が、何らかの価値観に対抗するようなものとなる可能性があるでしょうか?露中の協力関係を評価することは、それがどこで行われようと、NATOの権限には含まれていません。この地域における自らの特別な利益や主張を表明することは、NATOから発せられる、ロシアの利益、そして中国の利益に対する脅威です」

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NATOは地域問題を激化させている?

コサチョフ氏は、さらに、NATOがこれまでに他の地域の問題に介入したことを指摘し、それがどのような結果を生んだかについて次のように述べている。

「NATOの政策は防衛を主眼としたものであり、誰にとっても脅威ではないとされています。しかし、NATOは自身の実際的な行動で、常に、それとはまったく反対の姿勢を示しています。現在、わたしたちが目にしているものは、NATOの地理的範囲を広げようとする野望の表れです。NATOが加盟国領内の安全保障問題と、加盟国同士の紛争の解決に取り組んでいるうちは、世界のどの国にも問題は生じません。しかし、NATOがその圏外で活動を開始するやいなや、問題が生じるのです。その最たる例と言えるのが、1999年のユーゴスラヴィア空爆です。またそれ以降にも、こうした事例は十分すぎるほどに存在します。アフガニスタンにおけるNATOの作戦の大失敗は、最終的に問題を激化させました。NATOが、問題を収拾するのではなく、新たな問題や脅威を最大限に生み出しているということは、もう一つ、NATOが少なくとも活動能力を有していないことを証明するものなのです」

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