ザポロジエ原発 - Sputnik 日本, 1920, 30.08.2022
ザポロジエ原発の安全性を巡る状況
ザポロジエ(ザポリージャ)原子力発電所は、欧州最大の原子炉数と出力を誇る原発で、2022年3月からロシア軍の保護下に入っている。度重なるウクライナ軍による攻撃で原発の安全性に問題が生じたため、9月初旬、IAEA(国際原子力機関)のグロッシ事務局長率いる調査団が査察。調査報告書では、原発の周辺を「安全ゾーン」とする必要性が訴えられているが、その後もウクライナ軍は原発敷地や周辺の町への散発的な攻撃を続けている。10月のザポロジエ州のウクライナからの離脱・ロシア編入に伴い、新運営会社のもとロシア国内の基準に即した運転に移行している。

「よくも原発を撃てるもんだ」=IAEA事務局長、ザポロジエ原発の安全区域設定の遅れを批判

© AP Photo / Hiro KomaeIAEAのグロッシ事務局長
IAEAのグロッシ事務局長
 - Sputnik 日本, 1920, 29.10.2022
サイン
国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長は28日、米国のシンクタンク「カーネギー国際平和基金」で講演し、このごろロシアに編入されたザポロジエ(ザポリージャ)州のザポロジエ原発の安全ゾーン創設をめぐる作業が迅速に進んでいないと指摘した。
グロッシ事務総長は次のように述べている。

「進捗は遅く、非常に遺憾だ。なぜなら私にとっては原発の周りに安全ゾーンをつくることは当然のことだからだ。よくもまあ、原発を撃てるものだ」

ザポロジエ原発はドニエプル川左岸にあるロシア西部・ザポロジエ州の原発で、川を挟んでウクライナとも接している。特殊軍事作戦の開始直後からロシア軍の保護下にあり、同州のロシア編入後の10月には国営の新運営会社が立ち上げられ、ロシア基準に基づいた運転に移行している。
国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長 - Sputnik 日本, 1920, 28.10.2022
ウクライナでの露特別軍事作戦
IAEA「汚い爆弾」疑惑の検証開始日を設定
度重なるウクライナ軍による砲撃で原発の安全性に問題が生じたため、9月初旬、グロッシ事務局長が率いるIAEAの調査団が査察。IAEAの調査報告書では、原発の周辺を「安全ゾーン」とする必要性が訴えられているが、その後も散発的にウクライナの攻撃は続いている。
グロッシ事務局長は「どんな軍事的目的や必要性があろうと、それには首は突っ込まない。もちろん、私個人の視点や意見はあるが…とにかく原発を撃ってはだめだ」とも述べている。また、安全ゾーンの設定は「できるかわからない」と疑念を示している。
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