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海藻のヌメリ フコイダンは気候変動対策に有益=研究

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褐藻類には気候変動を食い止めるのに有益な特性があることが、ドイツの研究で明らかになった。この研究をまとめた論文が、科学ニュースメディア「ユーレックアラート」に掲載されている。
褐藻類は、空気中の二酸化炭素を吸収することができる不思議な植物。褐藻類はこの点では、地上の森林よりも優れた特徴を示し、大気と気候変動対策において重要な役割を担っている。しかし、褐藻類が吸収した後の二酸化炭素はどうなるのかは明らかになっていなかった。
そこで、ドイツのマックス・プランク海洋微生物学研究所の研究チームは、褐藻類が分泌する粘質物に含まれるさまざまな物質を特殊な方法で分析した。その結果、粘質物に含まれる「フコイダン」という物質は、最も興味深い化合物であることがわかったという。
フコイダンは、コンブや、モズクなどの褐藻類の粘質物に多く含まれる食物繊維。この類似物質は、ナマコやウニなどの海洋生物からも見つかっている。また、フコイダンは、これまでの研究で抗酸化作用や抗がん作用、血中コレステロール低下作用を示すことが報告されている。
研究者らは、「フコイダンは難分解性の化合物なので、他の生物がそれを利用するのは非常に難しい。誰もそれを好まないようだ。その結果、フコイダンに含まれる炭素はすぐに大気中に戻ることはない」と述べている。
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褐藻類は、数百年から数千年という長期にわたって大気から二酸化炭素を除去することから、気候変動問題において特に優れた助っ人になるという。また、褐藻類のヒバマタでは、全分泌分の半分がフコンダイ。
今回の研究では、褐藻類は年間約10億トンの炭素を大気中から吸収していることも明らかになった。1年間でみると、褐藻類は最大1億5000トンの炭素(二酸化炭素に換算すると5億5000トン相当)を吸収する。これは、ドイツが1年間に排出する二酸化炭素量(7億4000トン)に匹敵する。
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