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【視点】危険な発言:ウクライナ紛争を激化させ、アジアで新たな紛争をしかける米国
【視点】危険な発言:ウクライナ紛争を激化させ、アジアで新たな紛争をしかける米国
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... 2023年2月12日, Sputnik 日本
2023-02-12T20:43+0900
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レオンコフ氏は、ブリンケン国務長官の声明は、ランド研究所(米政府や米軍の戦略の立案と研究を行なっている)の政治学者らの助言に合致していないと指摘する。一方、レオンコフ氏は、ランド研究所の報告書には、ブリンケン国務長官が故意に指摘しなかった核の安全保障について興味深い文言があると付け加えている。一方、NATOのストルテンベルク事務総長は、(ウクライナで起きているような)軍事紛争が近く、アジアで繰り返される可能性があるとの考えを示している。これに関連し、アレクセイ・レオンコフ氏は、米国はロシアとの紛争においてすでに勝利したと考えており、次は西側諸国に、中国との戦争への準備を促しはじめたと述べている。つまり、米国はこのような(ストルテンベルク事務総長がしたような)声明を出して、はったりをかけているのである。そしてその声明で、(自国の軍事力を強化し、ウクライナ紛争から教訓を得て、台湾を「脅し」、)アジアでの軍事紛争を煽動しているとして中国を非難している。しかし、アレクセイ・レオンコフ氏は、実際、中国はまさにそうならないようあらゆる努力をしていると指摘する。そんな中、米国のブリンケン国務長官は予定していた中国訪問と習近平国家主席との会談を中止した。公式発表によれば、中国の偵察気球が米国上空で発見された事件を受けての決定とのことである。しかし、これについてレオンコフ氏は、ブリンケン長官の中国訪問の中止の真の理由は、気球ではなく、台湾国民党が中国を訪問したためだと指摘している。というのも、この訪問は、中国と台湾の野党が、台湾をめぐって軍事的な進展を避けるために協力していると考えられるからである。なぜなら、米国はこうした展開にまったく興味がないのである。
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オピニオン, 米国, 政治, 中国, 軍事, アジア
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【視点】危険な発言:ウクライナ紛争を激化させ、アジアで新たな紛争をしかける米国
米国のアントニー・ブリンケン国務長官は、米国はウクライナに失った領土を取り戻させたいと考えており、そのためウクライナに供与する武器の内容を変更していることを明らかにした。こうした発言が今後のウクライナ紛争の行方にどのような影響を与えるのか、また今後、世界にどのような脅威が待ち受けているのかについて、「スプートニク」が軍事エキスパートのアレクセイ・レオンコフ氏に取材した。
レオンコフ氏は、ブリンケン国務長官の声明は、ランド研究所(米政府や米軍の戦略の立案と研究を行なっている)の政治学者らの助言に合致していないと指摘する。
「ランド研究所の政治学者らは、(報告書「長期戦をいかに回避するか」の中で)ウクライナへの武器供与の変更はかなりの極限に達する可能性があると警告しています。というのも、すでに、ウクライナに戦略核兵器に供与する(ゼレンスキー大統領自身が提案しているとウクライナ軍の将官や元顧問らが指摘している)かどうかについて協議が行われているからです。これを受けて、ランド研究所はウクライナ紛争が核紛争というもっとも危険な段階に入るのを避けるために、米国はウクライナへの武器供与を止めるべきだと警告しています。
最近、欧米のメディアでは、戦略核兵器について活発に議論されています。たとえば、事実、戦略核兵器は危険なものとみなされていないなどという記事が散見されます。これは、欧米の世論に対し、戦略核兵器の使用に向けて、心の準備を促すものと考えられます。一方、ロシアはすでに、ウクライナが汚い核爆弾(放射能兵器の一種)を使用する可能性があると警告してきました。そしてこの懸念は、ウクライナ紛争において、再び現実味を帯びたものになっているのです」
一方、レオンコフ氏は、ランド研究所の報告書には、ブリンケン国務長官が故意に指摘しなかった核の安全保障について興味深い文言があると付け加えている。
「それは、米国、NATOとロシアとの直接対決が始まった場合に、ウクライナの軍事紛争が核紛争へと移行する危険があるということについてです。専門家たちは、このような事態の展開をなんとしても避けるよう助言しています。そのような状況になれば、(その衝突による損失に比べれば)ウクライナの領土保全など何の意味もなくなると」
一方、NATOのストルテンベルク事務総長は、(ウクライナで起きているような)軍事紛争が近く、アジアで繰り返される可能性があるとの考えを
示している。
これに関連し、アレクセイ・レオンコフ氏は、米国はロシアとの紛争においてすでに勝利したと考えており、次は西側諸国に、中国との戦争への準備を促しはじめたと述べている。
「最近のバイデン大統領の議会での演説からもそれが分かります。バイデン大統領は、米国は(ウクライナ紛争で)ロシアに対抗するため、欧州を団結させたと明言しました。そしてそれによって、事実上、すでにロシアを無害化したとしています。そこで米国は、ウクライナ紛争が終結したときには、次(に米国が戦争に勝利する相手)は中国だと考えているのです。
しかし実際、米国は(ウクライナ紛争において)ロシアに対し、自らの目的をまだ達成できていません。中国はこれを明確に理解しています。ですから、『台湾問題』を、米国が考えているよりもっと早い時期に解決する可能性があります。中国は『台湾問題』を武力で解決する用意はできていないという考えもあります。実際には中国には武力で解決するだけの力はあります。しかし、中国は軍事的なシナリオを望んでいないのです」
つまり、米国はこのような(ストルテンベルク事務総長がしたような)声明を出して、はったりをかけているのである。そしてその声明で、(自国の軍事力を強化し、ウクライナ紛争から教訓を得て、台湾を「脅し」、)アジアでの軍事紛争を煽動しているとして中国を非難している。しかし、アレクセイ・レオンコフ氏は、実際、中国はまさにそうならないようあらゆる努力をしていると指摘する。
「2月(8〜17日)、台湾の野党、中国国民党の代表団が中国を訪れました。国民党は、統一地方選で与党を上回り、大勝しています。ですから、国民党(とその党首)は、次の大統領選で完全勝利を手にする可能性があります」
そんな中、米国のブリンケン国務長官は予定していた中国訪問と習近平国家主席との会談を中止した。公式発表によれば、中国の偵察気球が米国上空で発見された事件を受けての決定とのことである。しかし、これについてレオンコフ氏は、ブリンケン長官の中国訪問の中止の真の理由は、気球ではなく、台湾国民党が中国を訪問したためだと指摘している。というのも、この訪問は、中国と台湾の野党が、台湾をめぐって軍事的な進展を避けるために協力していると考えられるからである。なぜなら、米国はこうした展開にまったく興味がないのである。