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ロシアの研究者ら 宇宙帆船を「舵」に変身させる技術を開発

スペースセイル LightSail 2 - Sputnik 日本, 1920, 27.02.2023
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ロシア南東部サマラの研究者が、 宇宙空間でセイル(帆)を展開し、太陽の光を受けて航行するソーラーセイル(太陽帆、または宇宙帆船)を開発した。船には宇宙帆船の操縦用ソフトウェアが用いられている。これを使用することで、方位制御エンジンを使うことなく 宇宙帆船の飛行経路が変更できるほか、ソフトウェアは宇宙帆船のソーラーパネルの透明度を制御することができ、これによって帆船を所定のコースに誘導することが可能なものになっている。

太陽の光が宇宙帆船のエネルギーに

ソーラーパネルでできた帆に太陽光が当たる圧力を利用して推進する宇宙船は、ソーラーセイル、太陽帆、あるいは宇宙帆船と呼ばれている。2010年に打ち上げられた日本の宇宙帆船「イカロス」は、史上初の惑星間航行体。イカロスには、80枚の液晶パネルでできたソーラーパネルが搭載されている。日本の研究者らは約1日にわたる実験で、宇宙帆船の角度を約0.5度変えることで、ソーラーパネルの反射率を変更することに成功した。これは、従来の方位制御エンジンを使うことなく、太陽光だけで宇宙船の軌道を修正する初めての試みだったという。
18日に観測された太陽フレア - Sputnik 日本, 1920, 19.02.2023
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強力な太陽フレア観測 地球に磁気嵐の可能性も

ロシアの宇宙帆船は「航海士」と「操舵士」の両方に取って代わるもの

ロシアの研究者らが開発した宇宙帆船は、日本の「イカロス」が持つ同様の課題を、より効率的な方法で解決した。ロシア版の宇宙帆船は、ソーラーパネルを回転させて方向や速度を変えるという従来の方法ではなく、正方形型の帆船の側面に液晶フィルムを貼り、電流の影響下で太陽光を反射する能力を変化させるというもの。この液晶フィルムの透明度によって、光は帆船の様々な面を圧迫することになり、結果として宇宙帆船を好きな方向に回転させることができるのだ。このように、帆船上の操縦翼面を交互にオン・オフすることで、惑星間飛行に必要な回転を行うことができるという。
ロシア人研究者らによると、特定のミッション用のデータを宇宙帆船の飛行プログラムに盛り込むことができるという。そのデータとは、打ち上げ予定の宇宙機のサイズと重量、宇宙帆船の面積、帆船に含まれる制御要素のサイズ、地球軌道からの打ち上げ予定日とその地点、帆船が投入される惑星の軌道上のポイント、飛行時間など。研究者らが開発したソフトウェアパッケージは、必要なすべての指標と飛行軌道を計算する他、宇宙船が最短時間で目的地に到着するために、どの地点で、どのように正確に帆船の操縦翼面の透明度を変更する必要があるかなどの情報を提示するという。
ロシアは宇宙での競争が平和的であることを保証するためにあらゆる努力を払っている。2022年12月、国連総会は、「宇宙空間に武器を最初に配備しない」ことに関するロシアの決議を採択した。
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