【視点】中身のない日本の対露制裁、岸田政権は欧州を様子見=専門家

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岸田首相 - Sputnik 日本, 1920, 01.03.2023
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日本の追加対露制裁は西側諸国の団結をデモンストレーションするための象徴的ジェスチャーに過ぎず、露日関係に強く影響を与えるものではない。モスクワ国際関係大学東洋研究学部長のドミトリー・ストレリツォフ氏がスプートニクの取材に対し語った。
日本政府は2月28日、ロシアに対する追加制裁を決定した。資産凍結の対象として、新たにロシア国防次官、ロシア大統領府高官、軍需大手「カラシニコフ」社の筆頭株主ら48の個人、73の団体が加えられた。
岸田文雄首相は以前から、2023年の先進7カ国(G7)議長国として、ロシアに対する制裁措置とウクライナへの支援を進めていくとの方針を繰り返し示している。だが、日本はすでに手を出し尽くしており、残された制裁のオプションは少ないようだ。ストレリツォフ氏は次のように述べている。

「日本はすでに、ロシア政権幹部や大手銀行などを対象にできるなかで最も強い制裁措置をとっている。そのため、今回の追加制裁で状況が変わるとは思わない。

 もちろん、これは西側諸国の団結をデモンストレーションするものであり、特殊軍事作戦開始日に合わせた象徴的なジェスチャーに過ぎない。日本が西側のパートナーに送るある種のシンボルといえるだろう」

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ストレリツォフ氏は、日本側はほぼすべての分野でロシアとの協力を凍結していると指摘している。一方で、欧州の状況が変わればこうした方針も変わる可能性があると、ストレリツォフ氏は指摘している。

「東京は様子見の姿勢をとっている。日本は一連の制裁措置を追加しているが、欧州の状況を見ていると考えられる。欧州で状況が変われば、日本の政策も変わるだろう」

日本はこれまでに、987の個人、129の団体、12銀行の資産凍結、国防関連の357団体、企業、研究機関への輸出禁止などの制裁を発動している。また、半導体、石油製品関連設備、ぜいたく品(宝石類、高級アルコール飲料、高級車)、量子コンピュータ、3Dプリンタなどの輸出のほか、新たな投資や金融サービスも禁止。ロシアからの金、工作機械、一部の木材、ウォッカなども禁輸となっている。
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