軍事アナリスト 米国はまだ中露に対して長期にわたる戦争を行う準備ができていない

© AFP 2023 / Vano Shlamov米国、軍事
米国、軍事 - Sputnik 日本, 1920, 06.04.2023
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ウクライナ紛争により、米国の軍産複合体が多くの問題を抱えているという事実に誰もが目を向けるようになった。米戦略国際問題研究所の軍事アナリスト、セス・ジョーンズ氏が、米誌「フォーリン・アフェアーズ」の記事でこのように述べている。
ジョーンズ氏は、ロシアの特殊作戦開始後、米政権はウクライナ政府にジャベリン対戦車ミサイルシステムから高機動砲ロケット砲システム、スティンガー対空システムまで、膨大な量の武器を提供したと指摘している。この軍用装備はウクライナ軍がロシアの攻勢を食い止めるのに役立ったが、米国自身にとっては高い代償を払うことになった。ウクライナ軍がウクライナで弾薬を消費するスピードと、米国の武器輸出における前例のないペースは、米国の軍需産業に大きな負担をかけ、中国とロシアに対する米国防総省の計画を実行する目的の弾薬が軍の倉庫ですぐに不足することになると、ジョーンズ氏は警告している。言い換えれば、軍需産業基盤は、今日、米政権が中国とロシア政府に対して長期にわたる戦争を行えるようにはなっていない。同氏は、最も重要な武器と弾薬システムを十分に生産しなければ、米国はこの対立で敗北する恐れがあると断言している。
ジョーンズ氏は、激化するアジア情勢に米国の新たな脅威を感じている。もし、この地域で戦争が勃発すれば、米国の軍需産業はより多くの問題に直面することになるという。西太平洋と台湾での軍事行動をシミュレートした結果、米軍は3週間の紛争で5000発以上の様々なタイプの長距離ミサイルを使用しなければならないことが分かった。同紙によると、現在の米国の軍需産業は、これほど速い弾薬の消費スピードに対応できていない。
ジョーンズ氏は、米国が将来、同様の問題を回避できるのは、米国が以前実施したような短期間の戦争だけでなく、中国やロシアに対する抑止力や戦争に必要な最重要兵器システムや弾薬を十分に生産することを保証する新しい軍事開発戦略を採用した場合のみであると確信している。同氏は、このような変化がなければ、米国は長期の戦争を行うことができなくなると結論付けている。
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