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H3N8型鳥インフルエンザの抗体を持つ人はいないが、警戒するには時期尚早=ウイルス学者

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鶏 - Sputnik 日本, 1920, 14.04.2023
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世界保健機関は11日、中国在住の女性がH3N8型鳥インフルエンザに感染し、死亡したと発表した。H3N8型による成人の死亡例はこれが初だが、ロシアのウイルス学者ボルチコフ氏によると、このウイルスのパンデミックが発生したという根拠はまだないという。
ボルチコフ氏によると、鳥インフルエンザH3N8型はA型インフルエンザの一種で、通常は鳥、馬、犬が感染するが、ヒトはこれまで感染しなかった。同氏は、「H3N8型インフルエンザウイルスは、主に恒温動物にとって特徴付けられるウイルスだ。家禽類から人への偶発的な感染は考えにくい。感染にはかなり大量のウイルスが必要だからだ。通常、野鳥が家禽に感染させ、家禽がヒトに感染させるのだ」と説明している。しかし、ウイルスがヒトの間で広まるには、ウイルスがヒトからヒトへ感染することを「学習」する必要がある、と同氏は強調している。
ボルチコフ氏は、「ヒトはH3N8型に対する免疫を全く持っていない。したがって、どんなワクチンも、他の型のインフルエンザに対する免疫も、ここでは役に立たない」と警告している。しかし、史上初めて人の命を奪ったH3N8型が広範囲に広がることは、ウイルスが人間の中で変異した場合にのみ予想される事態だという。同氏によれば、ウイルスがヒトからヒトへ感染するためには、少なくとも5〜8回の重要な変異を乗り越えなければならない。もちろん、理論的にはこれらの変異がすべて1人の人間に起こる可能性もあり、もし亡くなった中国人女性が免疫不全を患っていた場合、そうなる可能性もあるという。とはいえ、そのような出来事が起こる確率は依然として小さいとボルチコフ氏は述べている。そうでなければ、人類は新たな疫病を手に入れてしまうかもしれない。H3N8型の致死率は、現在のパンデミックの原因である新型コロナウイルスの10倍になるという。
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