イタリア、政府の観光PR動画に外国の映像? 疑惑で非難殺到

© Fotolia / Iakov Kalininイタリアの街並み
イタリアの街並み - Sputnik 日本, 1920, 29.04.2023
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イタリア観光省がこのごろ公開した外国人観光客向けのPR動画に、隣国スロベニアの村で撮られたとみられる映像を使い、批判を浴びている。英紙「ガーディアン」が伝えている。
同紙によると、問題となった動画は「オープン・トゥー・ワンダー」という題名で、イタリア政府がおよそ900万ユーロ(13.6億円相当)を投じて行っているPRキャンペーンの一環として制作された。
動画内にみられる若者たちがテーブルを囲いワイングラスを傾けるシーンは、いかにも典型的なイタリアの風景のようにみえる。だが、一部の視聴者らはこれが隣国スロベニアで撮影されたものだと指摘。よく見ると、ボトルにはスロベニアのブドウ園のラベルが貼り付けられている。撮影場所はスロベニア領内のイタリアとの国境地帯にある、ゴリャンスコ村だとされている。
これについて、PR動画作成をイタリア観光省から受注した制作会社は、すぐにはコメントできないと話しているという。
また、動画内に登場するボッティチェッリの名画をモチーフにしたヴィーナスも波紋を呼んでいる。ヴィーナスはミニスカートを履いてピザを食べるなどして、イタリアの観光名所を紹介している。
イタリアの著名美術専門家のトマソ・モンタナリ氏は、PR動画が「グロテスク」であり、「ふさわしくないお金の使い方だ」と痛烈に非難。これには多くの人から賛同の声があがったという。
一方、ダニエラ・サンタンケ伊観光相は、PR動画を批判する声に対して「スノッブ(知識・教養をひけらかす見栄張りの気取り屋などの意)」と反論。ヴィーナスについては「影響力のある人物」として、若者を引きつけるために使ったと説明している。
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