Танк немецкого производства Леопард-2 - Sputnik 日本, 1920
西側諸国によるウクライナへの兵器供与
2022年2月にロシアが特別軍事作戦を開始して以来、 米国などの西側諸国はウクライナへ重装備の供与をはじめ、積極的な軍事支援を行っている。特に、ウクライナはすでに対戦車ミサイル「ジャベリン」、携帯式防空ミサイルシステム「スティンガー」、戦車「レオパルト」、「M1エイブラムス」、「チャレンジャー」、防空システム「パトリオット」、多連装ロケット砲「ハイマース」、巡航ミサイル「ストームシャドウ」などの兵器を受領している。スプートニクはウクライナへの兵器供与を注視し、その特徴や戦場での能力をまとめた。

【視点】一方で治癒し、他方で傷つける ラオスで不発弾処理の元軍人、米クラスター爆弾供与の矛盾を斬る

© AP Photo / Matt Rourke米国のクラスター爆弾「M795」
米国のクラスター爆弾「M795」 - Sputnik 日本, 1920, 11.07.2023
サイン
米国はインドシナ戦争の教訓を忘れ、ウクライナへのクラスター爆弾供与を決定した。60年前に米国が投下したクラスター爆弾の傷跡が今なお残るラオスで、不発弾処理を担う国際プログラムの元参加者が、スプートニクに対して心境を明かした。

米国政府は7日、ウクライナにクラスター爆弾を供与すると発表した。米国、ウクライナ、ロシアはいずれもクラスター爆弾禁止条約(オスロ条約)の締結国ではないが、殺傷能力が高く民間人に大きな危険をもたらすこの爆弾を米国が供与することは、紛争のエスカレーションにつながる冒険的行動だ。露外務省のマリア・ザハロワ報道官は、米国は「ロシアとウクライナの子どもたちを含む、爆発で死亡した人々に対する責任を持つことになる」と声明を発表している。

元軍人で、退役後の1990年代、2000年代にはラオスの不発弾処理に携わってきたという「英語圏の国」出身のマイケルさんは、スプートニクに対し、次のように話す。

「米国のウクライナへのクラスター爆弾供与は、明白に米国のダブルスタンダードを証明するものだ。米国はラオスの不発弾処理プログラムに対し、年間数百万ドルの資金や人員、装備などの支援を送っている。その一方で、ウクライナへのクラスター爆弾の供与を決定したのだ」

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マイケルさんはラオスで、米国からのボランティアらとも協力して不発弾処理にあたった。彼らは米国が過去のラオス侵略でもたらした損害を、不発弾処理で少しでも償いたいと話していた。なかには、ラオスを空爆した元パイロットや、ベトナム戦争の経験者らもいたという。
マイケルさんは次のように締めくくっている。

「米国は国家レベルでインドシナ戦争の教訓を忘れ、ラオスへの不発弾処理は惰性で続けているという印象を受ける。ウクライナにクラスター爆弾を供与すれば、ウクライナの大地がラオスと同じように、今後60年かそれ以上にわたって危険なゾーンになるのだ」

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60年で5万人が死傷

ここでいうインドシナ戦争は1960~70年代に東南アジアで行われた一連の紛争。ベトナム戦争のほか、カンボジア内戦、ラオス内戦などをまとめて「第二次インドシナ戦争」とも呼ばれる。米国は反共勢力を支援したが戦略的敗北を喫した。
ラオス内戦で米軍はクラスター爆弾を大量に投下し、散開した計2億7000万発の子弾のうち、8000万発ほどが不発弾として残った。スプートニクが不発弾処理に関するラオス政府の報告書を調査したところによると、内戦から約60年間で、不発弾によって3万人以上が死亡、2万人以上が負傷している。
毎年行われている報告によると、残存不発弾による死傷例は、政府による不発弾処理プログラムが始まった1994年以降、ラオス全18州中9州で減少している。それでも尚、2018~2022年には毎年23人から25人が被害を受けている。
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