Танк немецкого производства Леопард-2 - Sputnik 日本, 1920
西側諸国によるウクライナへの兵器供与
2022年2月にロシアが特別軍事作戦を開始して以来、 米国などの西側諸国はウクライナへ重装備の供与をはじめ、積極的な軍事支援を行っている。特に、ウクライナはすでに対戦車ミサイル「ジャベリン」、携帯式防空ミサイルシステム「スティンガー」、戦車「レオパルト」、「M1エイブラムス」、「チャレンジャー」、防空システム「パトリオット」、多連装ロケット砲「ハイマース」、巡航ミサイル「ストームシャドウ」などの兵器を受領している。スプートニクはウクライナへの兵器供与を注視し、その特徴や戦場での能力をまとめた。

【視点】西側兵器に失望のウクライナ ソ連製ミサイルの供与を懇願

© AP Photo / Markus Schreiberゼレンスキー大統領
ゼレンスキー大統領 - Sputnik 日本, 1920, 28.08.2023
サイン
ウクライナ軍は6月4日の反転攻勢開始以来、4万3000人以上の兵力と4900以上の兵器を失った。北大西洋条約機構(NATO)諸国の支援を受けたのにも関わらず、ロシアの第一防衛線すら突破できていない。西側兵器が期待外れだったと悟ったウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、今度は旧ソ連製の対空防衛ミサイルを備蓄から引っ張り出すようパートナー国に求めている。

期待外れの西側兵器

露軍事外交学者連盟の専門家、アンドレイ・コーシキン氏は、この事実はウクライナの反転攻勢が失敗したことの裏付けとなっていると指摘する。そして、NATO兵器の供与にも関わらず、ウクライナ軍の反撃の流れを変えることができないのは、「西側兵器が称賛されていたほど効果的でなかったからだ」とみる。
米国の対空防衛システム「パトリオット」、ドイツの「IRIS-T」を受け取り、効果を喧伝してしばらく経つと、ゼレンスキー大統領はレトリックを変えてソ連製防空システム、迎撃ミサイルの追加支援を懇願し始めた。このごろのノルウェー訪問でゼレンスキー大統領は次のように述べている。

「旧式であるが効果的なソ連の装備をウクライナは求めている。我々にもいくらか残っているが、そのためのミサイルが不足しているのも事実だ」

ウォロディミル・ゼレンスキー
第6代ウクライナ大統領
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慣れ親しんだソ連兵器

一方、元ロシア空軍副司令官の退役中将、アイテク・ビジェフ氏は、ウクライナによるソ連兵器の要請は、「約束された」西側の防空システムがロシア軍に破壊されたことを示唆していると指摘。そして、すでに少なくともパトリオット2基が精密攻撃で撃破されたことは分かっていると加えた。
実際、露国防省は神風ドローン「ランセット3」でIRIS-Tを破壊する映像も公開している。さらに、5月には超音速巡航ミサイル「キンジャル」がパトリオットの発射機5基を破壊したと伝えられている。
ウクライナがソ連兵器を求める理由についてビジェフ氏は「世界で最も優れ、信頼できるからだ」と話す。ウクライナには当時の装備品が大量に残っており、ドイツやハンガリー、チェコなど旧ワルシャワ条約機構諸国の退役した武器の倉庫でも見つかっている。米国がこうした兵器をウクライナに渡すよう圧力をかければ、それは「安く、信頼でき、馴染みのある」選択肢となる。旧式でも、高価すぎて旧ソ連の防空システムとの親和性がない西側兵器よりは「マシ」というわけだ。
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旧式兵器の処分場

前出のコーシキン氏は旧ソ連製の防空システム、ミサイルの供与が、ゼレンスキー大統領に苦境から抜け出す道を与えるかもしれないと指摘する。西側諸国の兵器はそもそも供給量が少なく、ロシアの兵器と比べると見劣りするものが多いからだ。
しかし、そうは言ってもソ連製ミサイルの供与にも問題はある。
コーシキン氏によると、旧東側陣営の欧州諸国はすでにほとんどの備蓄を処分している。さらに送れるものはすでに送っており、眠った備蓄が新たに見つかる可能性も低い。ロシアの友好国であるエジプトやインドが保有するものを購入するというのも、非現実的だ。
ウクライナはわらにもすがるように米国や欧州の約束を頼りにしているが、NATO側は時代遅れの「がらくた」を処分するためにウクライナを利用している。米国はこのごろ、オランダとデンマークによるF16供与を容認したが、これと引き換えに2国は新型米戦闘機を受け取ることになっている。
また、30年以上前の旧ソ連製防空システムの一部は、使用期限を過ぎており、戦場での効果はほとんど期待できないとコーシキン氏は続ける。

「実際のところ、ゼレンスキーが話しているミサイルは時代遅れで、使用自体も危険だ」

アンドレイ・コーシキン
軍事専門家
最も重大なことは、この期限切れのミサイルは、発射機の中で爆発する恐れがあることだ。この種のミサイルを扱う兵士らは大きな危険にさらされることになる。
コーシキン氏は「これらすべての要因を考慮すると、ウクライナは依然として『端っこ』に追いやられている。欧米が自らの問題を解決するのに利用されている一方で、ウクライナは『消耗品』として扱われているのは明白だ」と締めくくった。
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