【14日のニュース】EU外相「第三国へ輸出の砲弾をウクライナに」 原油市場、中東影響は限定的も地政学リスクは変わらず

© AP Photo / Ng Han GuanEUのボレル外相
EUのボレル外相 - Sputnik 日本, 1920, 14.11.2023
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世界では毎日様々な出来事が起こっている。ここでは今日の国際ニュースをダイジェストでお届けする。

イスラエル・パレスチナ紛争

ハマス、5日間の停戦提案
パレスチナ・ガザ地区を実効支配するハマスの軍事部門は、5日間の停戦を引き換えに70人の人質を解放する用意があると発表した。また、ハマス側がイスラエル国内の刑務所に拘束されていると主張する子供200人、女性75人の解放も求めた。
だが、イスラエル側はこれまでに停戦は「ハマスを利するだけ」と否定的な考えを示しており、実現するかは不透明。
© AFP 2023 / Mohammed Abed破壊されたガザの町
A child reacts as people salvage belongings amid the rubble of a damaged building following strikes on Rafah in the southern Gaza Strip. - Sputnik 日本, 1920, 14.11.2023
破壊されたガザの町
イスラエルによる戦争犯罪の調査求める
国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)」は、ガザ地区におけるイスラエル軍による病院攻撃などについて、戦争犯罪として捜査すべきだと声明を発表した。
また、米国や英国、その他の西側諸国に対しては、イスラエルへの武器供与の停止のほか、イスラエルにガザへの電気や水の供給再開を呼びかけるよう求めた。
© AP Photo / Paul Sakumaハーシュ氏
Журналист Сеймур Херш. Архивное фото - Sputnik 日本, 1920, 14.11.2023
ハーシュ氏
バイデン政権に「権力の空白」=ハーシュ氏
ピューリッツァー賞受賞経験のある米著名記者シーモア・ハーシュ氏は、米バイデン政権内に「権力の空白」があることがイスラエルに対する影響力を及ぼせない理由だと自身の記事で主張した。
ハーシュ氏はイスラエルのネタニヤフ首相がガザ地区で「やりたいことを何でもやり続けている」としたうえで、ブリンケン国務長官も「常に当惑しているようだ」と指摘している。

「政権内には権力の空白があり、舞踏会を取り仕切る人はいない。米国が毎日イスラエルに数千発の爆弾を供与している間、ホワイトハウスではカオスが起こっている。彼らを同じことを繰り返し表明し、バイデン大統領再選に役立つであろうことをやっているだけだ」

シーモア・ハーシュ
米著名調査報道記者

ウクライナ情勢

露4地域にドローン飛来
露国防省は14日、ウクライナ軍のドローン計4機を対空防衛システムで撃墜したと発表した。飛来したのは首都郊外のモスクワ州、タンボフ州、ブリャンスク州、オリョール州でそれぞれ1機ずつとなっている。
© AP Photo / Matt RourkeNATOがウクライナに供給している155ミリ砲弾(写真は米国のもの)
155-мм артиллерийские снаряды M795 на армейском заводе боеприпасов в Пенсильвании, США - Sputnik 日本, 1920, 14.11.2023
NATOがウクライナに供給している155ミリ砲弾(写真は米国のもの)
EU外相「私には砲弾がない」
欧州連合(EU)のジョゼップ・ボレル外相は14日、ウクライナへ約束した100万発の砲弾供給計画について、EUから第三国に輸出されている分をウクライナに送るべきだと主張した。
ボレル外相は「私は(EU本部の所在する)ブリュッセルに砲弾を持っていないし、弾薬庫もない」として、「欧州各国の持てる砲弾を動員しなくてはならない」と主張。これまでに30万発が各国備蓄から供与されたものの、さらなる輸出が可能だと指摘した。

「EUの防衛産業は、4割を第三国に輸出している。他国に輸出できているということは、問題は生産能力ではない。我々がすべきことは、それらをウクライナに優先的に供給することなのかもしれない」

ジョゼップ・ボレル
欧州連合外務・安全保障政策上級代表(EU外相)

IEA、国際石油市場レポート発表

© iStock.com / tifonimages石油
Нефтяное месторождение - Sputnik 日本, 1920, 14.11.2023
石油
国際エネルギー機関(IEA)は14日、11月の国際石油市場レポートを発表した。2023年の石油需要の伸びについて、日量240万バレル増と予想。中国の需要回復を背景に、先月予想より日量11万バレルの微増で、全体では1億200万バレルに達するとしている。
また、生産量については170万バレル増の日量1億180万バレルとした。サウジアラビアやロシアなどが減産を行っているが、非加盟国の生産量は予想を上回り供給量を下支えた。
イスラエルとパレスチナ・ハマスの紛争については、現時点では「石油生産量に重大な影響はない」と評価。ハマスによるイスラエル奇襲直後には供給不安が起こったが、すでに沈静化したとした。
一方で北半球が冬を迎える現時点では、需要が供給可能量を上回る状態が続くため、「世界経済や地政学上の高いリスクに対する市場バランスの脆弱性は変わらない」とも指摘されている。
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