IT・科学 - Sputnik 日本, 1920, 19.10.2021
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ビタミンCは免疫を高め、傷を治し、老化を遅らせる

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ビタミンCとは、人間が生命機能を維持するために欠かせない水溶性の有機化合物だ。ビタミンCは体内では合成されないため、食品と一緒に摂るか、サプリメントの形でしか摂取できない。推奨されるビタミンCの1日摂取量は年齢によってかなり異なるが、通常は100ミリグラムを超えない。ただし、感染症に罹患した場合は、1日の摂取量は1000ミリグラムまで増やす必要がある。ビタミンCはコラーゲンの生成も促進し、若返り効果がある。

ビタミンC

ビタミンCには感染症と闘い、骨を作り、傷を治し、老化を遅らせる働きがある。ビタミンCは多くの化粧品の成分に含まれ、写真の現像にも使われる。

ビタミンC源

ビタミンCを最も多く含むのは、野菜、果物、ベリー類などの植物性食品である。多くのハーブにもビタミンCが豊富に含まれている。動物性食品の含有量は少ない。カシス100グラムには250ミリグラムが含まれるのに対し、牛乳100グラムにはわずか2ミリグラム。水溶性ビタミンCは食品の加熱処理で破壊されることはお忘れなく。

ビタミンCの医薬品

医薬品ではビタミンCはアスコルビン酸(ascorbic acid)と呼ばれる。これは合成由来で、粉末、錠剤、顆粒で0.05グラムから0.2グラムの用量が摂取できる。アスコルビン酸はまた、溶液のアンプルでも入手できる。植物由来のビタミンCを使った医薬品もシロップやお茶、ローズヒップの乾燥濃縮液といったかたちで販売されている。ビタミンCの水溶液もあり、火傷、ひび割れ、その他の皮膚病変の治療に外用される。

服用方法

アスコルビン酸は粉末または溶液の形で最もよく吸収される。アスコルビン酸錠剤は水によく溶ける。アスコルビン酸は歯のエナメル質を破壊することがあるため、錠剤を噛んだり、トローチのように舐めることは推奨されていない。体内に入ったビタミンCは数時間しか貯蔵されないので、処方された1日分の量は数回に分けて飲むことができる。アスコルビン酸は他のビタミンや医薬品と併用できない。

いつ摂取するほうがいいか

水溶性ビタミンCは、食後であればいつ飲んでもよい。空腹時に飲むと、胃のあたりに熱感や痛みといった不快感を感じることもある。就寝直前の摂取は胃の働きに不調を引き起こす恐れがあるため、推奨されていない。

1日の摂取量は?

ビタミンCは体内に蓄積されないので、食事や薬を通じて定期的に摂取するしかない。推奨されるビタミンCの1日の摂取量は成人で100ミリグラム以下、児童や青少年では15ミリグラムから75ミリグラムとされている。この量は、医学的な兆候よって変更が可能。ビタミンC欠乏症の予防として1日1000ミリグラム、急性呼吸器感染症の治療には2000ミリグラムが処方されることもある。

ビタミンCの果たす機能

ビタミンCは身体の機能を正常に保つ働きをし、靭帯や軟骨、血管壁、骨組織、皮膚の形成に必要なコラーゲンの合成に関与し、ヘモグロビンの合成に必要な鉄分の吸収を助ける。ビタミンCは免疫応答の形成を促し、慢性炎症を引き起こすフリーラジカルの活性を抑え、傷や火傷の治癒を助ける。ビタミンCは神経系の働きにも欠かせない他、身体が状況の変化に適応するのを助ける副腎ホルモンの生成にも関与している。

ビタミンCの効用

専門家らは免疫系の強化にビタミンCが大きな役割を果たすと指摘している。ビタミンCは、細菌の捕獲と破壊を専門とする体内細胞を刺激し、感染症に対する抵抗力を高める。ビタミンCは、悪玉コレステロールを減らし、血管壁を掃除することで、心臓循環器系の働きを正常化する他、血液をサラサラにして血栓を防ぐ働きもある。フリーラジカルを中和することで、ビタミンCは組織の老化を遅らせ、骨、歯、視力を健康な状態に維持し、血圧を正常化し、ガンのリスクを軽減する。
ビタミンDはなぜ体に必要なのか

ビタミンC不足と過剰でどうなる?

ビタミンCが欠乏して、一番かかりやすい病気は壊血病。ビタミン欠乏症の初期症状には毛が抜ける、皮膚が乾燥し、血の気が失われる、口腔に炎症がおきやすくなり、鼻や歯茎からの出血、疲労しやすくなる、骨の強度が失われる、感染症にかかりやすくなるなどがある。
ビタミンCの摂り過ぎた場合の一般的な症状は下痢で、脱水、低血圧、衰弱。ビタミン過剰症は腎臓結石リスクを高め、血液中の鉄過剰症を引き起こし、内臓の損傷につながる。

ビタミンCが豊富な食べもの

ビタミンCの多い食品

ビタミンCを含む果物類

可食部100g当たりの含有量

アセロラ

1677

ローズヒップ

426

グァバ

228

アマノリ

210

ゆず

160

トウガラシ

143

赤ピーマン

127

キウ

92

ブロッコリー

89

わさび

75

66

レモン

53

メロン

36

リンゴ

4

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副作用と禁忌

ビタミンCを長期間、大量に摂取すると吐き気、胸やけ、下痢、消化管粘膜の炎症、腹部の膨満感、胃の疝痛、頻尿、不眠、神経過敏、低血糖などの副作用が起こることがある。
ビタミンCの摂取は不耐症、血栓性静脈炎、血栓症の傾向がある場合には禁忌で、糖尿病、胃炎、消化性潰瘍、貧血を患う場合、無塩食事療法や長期に抗凝固薬を投与している場合は障害となりうる。
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