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【視点】核の平和利用はあり得るか 広島県被団協理事長が語る
【視点】核の平和利用はあり得るか 広島県被団協理事長が語る
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広島県原爆被害者団体協議会(広島県被団協)の佐久間邦彦理事長はスプートニクとのインタビューで、米ネバダ州での臨界前核実験に抗議したことや、日本の原子力産業復活の見通しと起こりうるリスクについて語った。 2024年6月4日, Sputnik 日本
2024-06-04T19:13+0900
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「臨界前核実験も核実験」佐久間氏は、昨年のG7広島サミットで「核軍縮に関する広島ビジョン」が発表されたのにも関わらず、それから1年も経たずに臨界前核実験が実施されたと指摘。事前に実験を中止するよう要請文を出していたが、その後実施したことが明らかとなり、抗議集会を開いたという。原子力は「平和的」なものだと考えていいのか?佐久間氏は「原子力の平和利用」について、チェルノブイリや福島の原発事故を例に事故のリスクは避けられないとして、基本的には反対の立場であると述べた。日本は核兵器を保有すべきか?佐久間氏は、「日本が核を持てば、例えば中国とか北朝鮮から攻撃をされないのかと言えば、そういうことにはならない」と主張。その上で、日本は核兵器を保有すべきではなく、今後全ての国が核を放棄するという方向に話し合いが進むよう追求していきたいと語った。日本の軍国主義化について戦争に断固反対との姿勢を示す一方、佐久間氏は、他国の軍事力増強に対抗しようとする現在の政府の政策により、再び日本が戦争を始めるのではないかという懸念を抱いている。
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【視点】核の平和利用はあり得るか 広島県被団協理事長が語る
広島県原爆被害者団体協議会(広島県被団協)の佐久間邦彦理事長はスプートニクとのインタビューで、米ネバダ州での臨界前核実験に抗議したことや、日本の原子力産業復活の見通しと起こりうるリスクについて語った。
佐久間氏は、昨年のG7広島サミットで「核軍縮に関する広島ビジョン」が発表されたのにも関わらず、それから1年も経たずに臨界前核実験が実施されたと指摘。事前に実験を中止するよう要請文を出していたが、その後実施したことが明らかとなり、抗議集会を開いたという。
「臨界前というのは爆発を伴わない実験です。一方、CTBT(包括的核実験禁止条約)はあらゆる所での核実験をしないとしています。私たちは爆発を伴わない実験も核実験とみなしていて、やってはいけないと(抗議しました)」
佐久間氏は「原子力の平和利用」について、チェルノブイリや福島の原発事故を例に事故のリスクは避けられないとして、基本的には反対の立場であると述べた。
「平和で使う『核』にも、核分裂によって放射線が出るということです。広島でも実際そうなんですが、いまだに今から79年前の原爆の影響で放射線の影響で苦しんでいる人たちがいるんです。私たちはまず、原爆は核兵器であると」
佐久間氏は、「日本が核を持てば、例えば中国とか北朝鮮から攻撃をされないのかと言えば、そういうことにはならない」と主張。その上で、日本は核兵器を保有すべきではなく、今後全ての国が核を放棄するという方向に話し合いが進むよう追求していきたいと語った。
戦争に断固反対との姿勢を示す一方、佐久間氏は、他国の軍事力増強に対抗しようとする現在の政府の政策により、再び日本が戦争を始めるのではないかという懸念を抱いている。
「それでは平和が保たれないと思います。今の政府は、例えば5年間で43兆円という軍事予算を組み、日本の中でどうするのかという、実際にできもしないことを考えていると思いますね。そういうお金があれば私たち国民の生活や社会保障費に回してもらいたいのがまずあるわけです。日本は軍事力を増やす立場ではなく、自衛隊も軍隊ではありません。そういう面で、やはり私は今の政府のやり方については賛成できません」