英議会総選挙は野党圧勝で政権交代確実、対ロシア政策に変化はあるか

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英議会総選挙は野党圧勝で政権交代確実、対ロシア政策に変化はあるか - Sputnik 日本, 1920, 05.07.2024
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英国では議会総選挙が日本時間の5日6時に終了した。スナク首相率いる保守党が野党・労働党に大敗し、政権交代が確実となったが、反ロシア路線に変化はあるか、国際人文・政治学研究所のブルーテル研究員に取材した。
出口調査によると、野党・労働党が下院650議席中410議席(209議席増)を獲得して勝利し、スナク首相率いる保守党は131議席(241議席減)で2位となる見通し。3位は自由民主党(53議席増の61議席)、4位はEU離脱で重要な役割を担ったファラージ氏が新たに設立したReform UK (13議席)。5位(10議席)はスコットランド国民党で、他の政党が25議席を占める模様。
労働党が大差で下院過半数の議席を確保し、スターマー党首が新首相に就任する。今後、5年間は労働党が議会で過半数を占めることから、同党の政策を進める上で必要な法案(社会保障、税制改革、移民対策)が採択される。
国際人文・政治学研究所のブルーテル氏によると、政権交代後も反ロシア路線は残るものの、ジョンソン政権やスナク政権のような「道化じみた行為」は減るという。反ロシア路線の変更にはそもそも革命並みの変化が必要だが、そうした要素は労働党にないとのこと。
西側外交を決定するのは政治的・経済的エリートであり、「形式的な指導者」ではない。ブルーテル氏は次のように分析する。
「スナク氏やマクロン氏にしてもそうです。2人に果たして運命的決断を下すことができると本当に思いますか。政治的エリートがこうした人々とまともに向き合うことはしません。(政治的エリートは)用意済みのシナリオを持ち込み、彼ら(政治家)はこうした既製のシナリオに変更を加えるだけです。しかし、自分でシナリオを作ることはありません。欧州の政治家にとって最も重要なこと、それは別の誰かが用意したシナリオに責任を取ることができるか、ということです。それ以上のことはできません、非現実的です」
モスクワ国際関係大学法学部のトポルニン教授によると、サッチャー首相(当時)とゴルバチョフ大統領(当時)の友好関係をのぞけば、ロシア(ソ連時代を含め)と英国が連携したケースはほとんどないという。労働党もまたロシアとの友好関係ではなく、ロシア・ウクライナ紛争の遂行を重視している。ただし、以前はウクライナの絶対的勝利を目指していたものの、今では交渉の可能性も提案するという。労働党の外交政策でも引き続き欧米との関係が最優先であり、そのほかスコットランド問題、旧植民地や中国との関係が重視されるとのこと。
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