福岡の米国人女性遺体 日米地位協定が阻み、捜査権限は米海軍へ
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米海軍は、福岡市内のホテルで米国人女性の遺体が見つかった事件の捜査を開始した。遺体の女性は佐世保基地に駐留する米軍人の妻だったことが判明しており、現在、事件の関係者として夫の米兵が米軍の調べを受けている。
県警の調べでは、夫婦は25日にそろってホテルを訪れたが、27日朝に夫だけが立ち去る様子が防犯カメラに収められていたことがわかっている。
日本国内で起きた事件ではあるものの、米軍に特権的な地位を認める日米地位協定が日本側の捜査を阻んでいる。福岡県警には現場検証後は捜査権限がなく、関係者の男性への聴取は出来ない。以後の捜査権限は米国側へ移譲された。
日本では駐留米軍人による犯罪が絶えず発生している。特に発生件数が多いのは沖縄県で、昨年以降、米兵らによる性暴力事件が計5件あったものの、県に知らされていなかったことが判明。事件を把握していた外務省や防衛省、米軍などから県への連絡がなかったことが問題視され、玉城知事は抗議と要請を行った。