日本製鉄はUSスチール株を1株=55ドルで買い取る計画だが、クリフスは30ドル台後半と大幅に安い。
クリフスのゴンカルベス最高経営責任者(CEO)は13日の会見で、報道についてはコメントを避けたが、将来的なUSスチール買収には意欲を示した。
会見でゴンカルベスCEOは「中国は悪い。中国は恐ろしい。だが、日本はもっと悪だ」「日本は中国に鉄鋼の過剰生産や不当廉売の方法を教えた」などと反日的な発言をした。
クリフスは2023年にも総額70億ドル超でUSスチール買収を提案したが、141億ドルを提示した日鉄に競り負けていた。
日鉄とUSスチールはこれまでに、クリフスのゴンカルベスCEOらを相手取り共同で提訴している。買収計画を阻止しUSスチールの競争力を低下させようとしたなどとしている。
共同通信によると、日鉄は「同氏の提案は日鉄の買収計画の範囲と規模に匹敵し得ない」とコメントした。
日本の林芳正官房長官は「個別の企業の経営に関する事柄であるため、コメントは差し控える」と述べた。