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【視点】東南アジア諸国を軍拡へ追い立てる石破首相
【視点】東南アジア諸国を軍拡へ追い立てる石破首相
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日本の石破茂首相が東南アジア諸国歴訪を終えた。スプートニクの分析解説員、ピョートル・ツヴェトフ氏は記事の中で、歴訪の焦点は安全保障協力に当てられていたと指摘している。 2025年1月25日, Sputnik 日本
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国防分野で関係拡大初の東南アジア歴訪で石破首相が訪問したのはマレーシアとインドネシア。日本はこれらの国々を自国と同じ方向性を持つと考えている。石破氏はマレーシアのアンワル・イブラヒム首相、インドネシアのプラボウォ・スビアント大統領と会談した。3人の指導者ともつい先日、首脳就任を果たしたばかり。今回の訪問は政治家同士の個人的な接触を確立する上で重要なものだった。今回の訪問の結果、インドネシアもマレーシアも「エネルギー安全保障を確保するため」、資源とインフラにおいて日本との協力を深めることで合意した。これにはマレーシアからの液化天然ガスの供給継続を含められている。だが、今回の会談で、貿易や投資といった伝統的な分野での協力だけでなく、安全保障問題についても話し合われた事実は注目に値する。石破首相は東南アジア諸国への国防支援の拡大を約束した。しかもこの約束の背後には、OSA(政府安全保障能力強化支援)プログラムに50億円(3300万ドル)を充てるという日本政府の実際の決定がある。供与対象国にはマレーシア、インドネシア、フィリピンが名を連ねている。2022年に日本政府が採択したOSAプログラムは、主にインド太平洋地域のパートナー国に装備品、消耗品、防衛インフラ支援を提供するというもの。ただし、この支援が融資ではなく、補助金の形であることを念頭に置くべきである。マレーシアは2023年の時点ですでにOSAプログラムの下で日本の援助を受けた最初の国で、4億円でレーダー、救助艇、無人偵察機が供与された。今回の訪問で、石破首相はマレーシアに沿岸警備分野での協力継続を約束し、インドネシアには高速巡視船2隻が供与されることになった。日本とインドネシアはさらに現在、日本のフリゲート艦「もがみ」をモデルにした軍艦を共同生産する可能性を検討している。石破首相の訪問目的とは石破氏にとってこの地域へは初の訪問であった。これで日本の首相とインドネシア大統領、マレーシア首相との間に個人的な接触が築かれた。だが、訪問の目的はそれだけではなかった。石破氏は訪問前、記者団に対し、国際情勢が 「ますます不透明 」になる中、日本政府は東南アジアとの関係を 「より重要視 」したいと考えており、インドネシアとマレーシアに対し、「日本への安定したエネルギー資源供給 」を要請し続けると語った。日本は、国際情勢の 「不確実性 」をトランプ米大統領の登場に起因するととらえている。トランプ氏は米国の同地域の政策に変化をもたらす可能性があるからだ。加えて日本は、中国の政治的・経済的台頭を、この地域の経済、政治における自国の地位に対する脅威とみなしている。地元オブザーバーの多くが推測しているように、石破氏は米中という2つの巨人にいかに対抗するかについて、アジアのリーダーたちと話し合った可能性もある。日本側は地理的な要因も考慮している。インドネシアとマレーシアは、日本の貿易と安全保障に不可欠な主要シーレーン、航空路、海底ケーブルの交差点に位置している。東南アジア諸国との防衛協力の強化も、日本軍事ポテンシャルを発展させるために重要である。この協力は多くの点で日本の平和主義憲法に反しているものの、アジアのパートナーが反対しないため、日本政府の支配層の軍国主義的な願望は拡大する一方だ。日本の無償軍事支援を受けることが東南アジアに悪影響を及ぼすことは明らかだ。日本はその支援によってアジア諸国を軍国主義の道に押しやり、地域での軍拡競争を激化させ、地域住民の反中感情を煽っている。
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【視点】東南アジア諸国を軍拡へ追い立てる石破首相
日本の石破茂首相が東南アジア諸国歴訪を終えた。スプートニクの分析解説員、ピョートル・ツヴェトフ氏は記事の中で、歴訪の焦点は安全保障協力に当てられていたと指摘している。
初の東南アジア歴訪で石破首相が訪問したのはマレーシアとインドネシア。日本はこれらの国々を自国と同じ方向性を持つと考えている。石破氏はマレーシアのアンワル・イブラヒム首相、インドネシアのプラボウォ・スビアント大統領と会談した。3人の指導者ともつい先日、首脳就任を果たしたばかり。今回の訪問は政治家同士の個人的な接触を確立する上で重要なものだった。
今回の訪問の結果、インドネシアもマレーシアも「エネルギー安全保障を確保するため」、資源とインフラにおいて日本との協力を深めることで合意した。これにはマレーシアからの液化天然ガスの供給継続を含められている。だが、今回の会談で、貿易や投資といった伝統的な分野での協力だけでなく、安全保障問題についても話し合われた事実は注目に値する。石破首相は東南アジア諸国への国防支援の拡大を約束した。しかもこの約束の背後には、OSA(政府安全保障能力強化支援)プログラムに50億円(3300万ドル)を充てるという日本政府の実際の決定がある。供与対象国にはマレーシア、インドネシア、フィリピンが名を連ねている。
2022年に日本政府が採択したOSAプログラムは、主にインド太平洋地域のパートナー国に装備品、消耗品、防衛インフラ支援を提供するというもの。ただし、この支援が融資ではなく、補助金の形であることを念頭に置くべきである。マレーシアは2023年の時点ですでにOSAプログラムの下で日本の援助を受けた最初の国で、4億円でレーダー、救助艇、無人偵察機が供与された。
今回の訪問で、石破首相はマレーシアに沿岸警備分野での協力継続を約束し、インドネシアには高速巡視船2隻が供与されることになった。日本とインドネシアはさらに現在、日本のフリゲート艦「もがみ」をモデルにした軍艦を共同生産する可能性を検討している。
石破氏にとってこの地域へは初の訪問であった。これで日本の首相とインドネシア大統領、マレーシア首相との間に個人的な接触が築かれた。だが、訪問の目的はそれだけではなかった。石破氏は訪問前、記者団に対し、国際情勢が 「ますます不透明 」になる中、日本政府は東南アジアとの関係を 「より重要視 」したいと考えており、インドネシアとマレーシアに対し、「日本への安定したエネルギー資源供給 」を要請し続けると語った。
日本は、国際情勢の 「不確実性 」をトランプ米大統領の登場に起因するととらえている。トランプ氏は米国の同地域の政策に変化をもたらす可能性があるからだ。加えて日本は、中国の政治的・経済的台頭を、この地域の経済、政治における自国の地位に対する脅威とみなしている。地元オブザーバーの多くが推測しているように、石破氏は米中という2つの巨人にいかに対抗するかについて、アジアのリーダーたちと話し合った可能性もある。
日本側は地理的な要因も考慮している。インドネシアとマレーシアは、日本の貿易と安全保障に不可欠な主要シーレーン、航空路、海底ケーブルの交差点に位置している。
東南アジア諸国との防衛協力の強化も、日本軍事ポテンシャルを発展させるために重要である。この協力は多くの点で日本の平和主義憲法に反しているものの、アジアのパートナーが反対しないため、日本政府の支配層の軍国主義的な願望は拡大する一方だ。
日本の無償軍事支援を受けることが東南アジアに悪影響を及ぼすことは明らかだ。日本はその支援によってアジア諸国を軍国主義の道に押しやり、地域での軍拡競争を激化させ、地域住民の反中感情を煽っている。