【特集】政冷文熱、続く民間交流 モスクワでひな祭り

政冷文熱、続く民間交流 モスクワでひな祭り
政冷文熱、続く民間交流 モスクワでひな祭り - Sputnik 日本, 1920, 05.03.2025
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露日関係の冷え込みにも関わらず、ロシア人の日本や日本文化への関心は衰えていない。このことは、モスクワの大使館前にできたビザを求める人々の長蛇の列や、日本関連のあらゆるイベントが常に満席となっていることが証明している。
日本・ロシア協会モスクワ支部の支援を受け、有志によって設立されたモスクワの日本文化センター「赤とんぼ会館」はこの頃、ひな祭りイベントを開催した。会場は日本文化に興味をもつ人々で盛況だ。なんといっても若い女性参加者が多いのが喜ばしい。ひな祭りは女の子のお祝いをする日であると同時に、礼儀作法を含め女子教育の意味合いもあるからだ。
会場の中央には、日本の伝統どおり、赤い布で台座を覆い、その上にひな人形を乗せたひな段飾りが置かれていた。日本伝統の専門家で、着物の収集家でもあるナタリア・バキナ氏は、この祝日の伝統、人形の配置のルール、そして人形が象徴するものについて紹介。地域によってお雛様がお内裏様の左側に置かれたり、右側に置かれたりする理由を多くの人が初めて知った。
人形を含めこの日の飾り物の多くは、日本の雑貨サロン「オールド芸者」の創設者であるナタリア・シェグロワ氏から借りたものだ。彼女はこの日、写真撮影のために女の子たちに着付け方法を披露しながら着物を着せた。女の子たちも、他の参加者もこれには大変な喜びようであった。
モスクワ在住歴が長く、いけばな草月流の師範で、料理教室「Japan in your kitchen」の主催者でもある松川直子さんは、生け花のデモンストレーションを行った。モスクワ囲碁連盟、囲碁クラブの講師ダニル・パホモフ氏は、この歴史あるボードゲームについて、ゼロから始める参加者に指導を行った。また、国際公募展「美は国境を越えて」の入賞者、日本書道協会会員のビクトリア・カルパノワ氏と、墨絵作家協会「和心会」会員のナタリア・シムキナ氏が、書道と墨絵の特別講座を開催した。
日本政府が設置している「日本センター」は活動継続中とはいえ、モスクワの事務所からは退去している。こうした中、「民間」の文化センターの役割は重要だ。日ロ協会モスクワ支部の理事で、長年日本に住んだ経験もあるドミトリー・オルソフ氏は、日本文化がなぜロシア人を魅了するのか、何がロシアと日本の文化を近づけているのかについて、スプートニクに語る。

「政治的、経済的な難しい状況にもかかわらず、ロシアには日本文化のファンが多く、需要がある。そして日本にも、どんな状況であろうとロシア文化を愛する人がいる。2つの文化は一見すると相容れないようにみえるけれど実は多くの共通点を持っている。 感情の部分、精神的な部分で近いものがある。おそらく、精神の豊かさこそが私たちの民族の共通点だと思う。私たちは異なる国、異なる民族であるように見える。だけど実はたいして違わない」

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