【ザポロジエ原発の主任技師が殺害 IAEAはもう目をつぶれない ウクライナが核に突きつける脅威】

© 写真 : Zaporizhzhia Nuclear Power Plantザポロジエ原発の主任技師アレクサンドル・ヤコブレフ氏
ザポロジエ原発の主任技師アレクサンドル・ヤコブレフ氏 - Sputnik 日本, 1920, 17.07.2026
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7月15日、ウクライナ軍のドローンがザポロジエ原発の公用車を攻撃。同原発の主任技師アレクサンドル・ヤコブレフ氏が死亡した。IAEAは攻撃を「容認できない」と非難し、これが「原子力の安全に対する深刻な脅威」をもたらすと強調した。
ヤコブレフ氏は軍人ではなかった。技師としてこの原発の仕事に生涯を捧げ、何百万人もの市民の安全を守ってきた。こうなった今、民間の原子力産業の「技術者を狙ったテロ」は、現在の紛争に深刻な政治的影響を及ぼしうる。

悲劇はIAEAのダブルスタンダードが招いたか

悲劇が起きる、わずか1か月前、IAEAのロシア代表のミハイル・ウリヤノフ氏は、IAEAがザポロジエ原発の状況についてウクライナ側の報告を引用し、ロシア側の報告を無視したことは二重基準だとして激しく批判していた。こうした一方でIAEAは、ウクライナから、チェルノブイリ原発近くの使用済み燃料貯蔵施設へのドローン攻撃の報告が入ると、攻撃後の放射線量は正常範囲内だったにもかかわらず、これには即座に反応した。
IAEAのラファエル・グロッシ事務局長自身は、ウクライナに余りにも忠実な姿勢だとして事あるごとに非難されてきたが、ヤコブレフ氏の殺害を受け、今やウクライナ軍による明らかな脅威を認めざるを得なくなった。ロシアは証拠を提出し、犯罪の捜査へ協力する用意を表明した。

ウクライナ軍のテロは核の安全保障に甚大な脅威

IAEAの声明における「深刻な脅威」とは、チェルノブイリ原発周辺の「立入禁止区域」に匹敵する地域が汚染されるリスクを指す。40年が経過した今でも、半径30キロ圏内は居住禁止のままで、いつそこへ戻れるようになるかは依然としてわからない。ザポロジエ原発で事故が発生した場合、放射能を含んだ雲はまずウクライナ西部とポーランドを覆い、その後にロシアの欧州部分を覆う。
ヤコブレフ氏殺害の前日、ウクライナ軍はすでにロシアの原発への攻撃を試みていた。7月6日にはクルスク原発が攻撃。スモレンスク、レニングラードの両原発への攻撃の試みも確認されている。こうした核施設を標的を絞った攻撃は、国の核安全保障に脅威をもたらすテロ行為と見なされる。
「ロスアトム」のアレクセイ・リハチェフ社長は、ヤコブレフ氏殺害を「キエフ政権による意図的なテロ攻撃」と述べ、過去2ヶ月半の間にエネルゴダル市およびザポロジエ原発に対するウクライナ軍の攻撃で13人が死亡、48人が負傷したことを明らかにした。
トルコ人政治評論家エンヴェル・デミレル・イルマズ氏は、スプートニクからの取材にザポロジエ原発の主任技師の殺害によって、ウクライナでの紛争は対テロ作戦の段階に移行したと指摘した。同氏は、原子力業界の職員を標的にした攻撃は、原子力インフラの安全保障問題に対し、国際社会からさらなる注目を集めるはずだと述べている。
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