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中国版ツイッターとも呼ばれるSNS「微信(WeChat)」の公式アカウントで中国国防省は「米国防総省は、中国の発展計画に関する馬鹿げた憶測が出され、中国の核戦力の脅威が誇張された同国の核指針を発表した。我々はこれに対して強く反論する」と投稿した。
「中国は発展の平和的な道筋と国家政策の防衛的性格を堅守し、原則実施の際の義務を厳格に遵守し、何があっても核の先制攻撃を行うことも、核戦力を有さない国家や核兵器のない地域に核兵器を用いることも、核兵器使用によって脅すことをすることも決してない」と強調されている。
米国防総省は2日、ロシアの核戦力発展に多くの注意を払った米国の新たな核戦略指針を公表した。同省は、他の潜在的脅威として朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)やイラン、中国を挙げ、威力の小さな核弾頭の開発に努力を傾けるとしている。さらに同戦略指針では、核戦力の近代化と「戦略核の三本柱(潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を装備した潜水艦(SSBN)、陸上配備型大陸間弾道ミサイル(ICBM)、無誘導爆弾および空中発射式巡航ミサイル (ALCM)を運搬する戦略爆撃機)」の発展に米国は資金を投じ続けると述べられている。米国は、全体としては核兵器削減に賛成であるとしつつも、国連で提案された「核兵器禁止条約」については、現在の課題に対応するものではないと痛烈に批判している。
日本の河野外相は3日、前日に米国が発表した新たな核戦略指針について、日本政府は高く評価するとの談話を発表し、日米同盟の枠内で抑止力を強化する方針を示した。