たまごっちに代わり仮想子猫と仮想子犬が到来?

中国検索大手バイドゥ(百度)はブロックチェーン上のゲーム「Laici Go(莱茨狗)」を立ち上げる。ユーザーは仮想子犬に餌をやり、育てる必要がある。ゲームはまだテスト期間にあるが、戌年を記念して旧正月までに公開を予定している。百度はゲームの成功を疑っていない。この新サービスはカナダ・バンクーバーのアクシオム・ゼン社への答えである。アクシオム・ゼン社は昨年11月、世界初のブロックチェーン技術を活用した仮想子猫育成ゲーム「CryptoKitties」を公開し、大人気となった。子犬の誕生や売却などの「Laici Go」上の取引は全てブロックチェーン上に記録される。
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ブロックチェーン技術を活用した仮想ペット繁殖ゲームは全く新しい現象だ。アクシオム・ゼン社が11月に公開した先駆的ゲーム「CryptoKitties」は、プロックチェーン・プラットフォーム「イーサリアム」で機能する。

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これは子猫を繁殖し育てるゲーム。アクシオム・ゼム社によると、現在25万ユーザーが同ゲームを活発にプレーしている。「Laici Go」も同様のゲームで、より珍しい品種であるほど高い値段がつく。

90年中頃、ほとんど全世界の子供たちや若者は日本発のゲーム「たまごっち」に熱中していた。たまごっちは仮想ペットを育て、世話をするゲーム。多くの子供は夢中になりすぎて、授業中でもガジェットを手放さなかったほどだ。たまごっちが死ぬなどすると、心の底から悲しむ人もいた。技術的には進歩したものだが、現在も同様の現象は起きている。

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だが、仮想ペットはなぜここまで人気なのか?これは、最近の世代の心理的特徴によって説明可能だとして、中国精神衛生学会員で国家2級心理カウンセラーの肖雪萍氏は次のように述べた。

「仮想ペットの人気は『一人っ子』時代と直結していると考える。そのため、こうした子供たちが育つ間、仮想ペットは多くの注意と保護、愛情を得る。だが、仮想ペット自身には誰かに愛を与える能力はない。そのためこうした仮想ペット繁殖ゲームは一定程度、面倒見と繁殖に関係した感情を経験する助けになる。ゲームのプロセスでユーザーは誰かに必要とされる価値という感情を経験する。だがこれは、こうしたゲームの人気の唯一の理由ではない。仮想ペットと現実のペットの間には根本的な差がある。現実のペットにはより多くの時間とエネルギーを費やす必要がある。多くの若い人々にとってこれは困難だ。だが仮想ペットには金銭や空き時間を費やすだけで十分であり、しかも時折のことだ。誰もコントロールせず、誰からもコントロールされない。それに責任も非常に小さい。総じて、仮想ペット繁殖ゲームは若い人々に、現実生活では足りない感情を経験することを可能にすると言うことができる。」

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だが、もう1つの側面がある。このゲームは仮想ペットを繁殖させ、続いて販売するよう設計されているため、一部の人々には従来のギャンブルゲームの良い代替品となる。例えば、「CryptoKitties」のユーザーは収入を最大化するためにはどうした戦略を取るべきかという経験をSNSで共有している。わずか40ドルをゲームに費やし、数日間で3000ドル(約33万円)を稼ぐことに成功したユーザーもいる。

筆者: レオニド・コヴァチッチ

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