ロシアに関わる仕事がしたい!でも、どんな道に進めばいいの?

19日、都内でロシア関連分野への就職促進シンポジウム「ミチター」が開催された。ミチターとはロシア語で「夢」という意味。将来、ロシアに関する仕事をしたいと希望する若者、約120名が集まり、会場は熱気に包まれた。
この記事をSputnikで読む

スプートニク日本

言葉は単なるツールじゃない!自分の夢を追求するロシア語学習者たち
シンポジウムを主催したのは、学生団体「日本ロシア学生交流会」(以下、交流会)。ソ連時代から両国交流を重ねてきた歴史ある団体で、様々な大学から会員が集まっている。交流会代表、東京大学医学部3年生の木村冬馬さんによると、構想を練り始めたのは昨年の秋。そこから入念に準備を重ね、実現にこぎつけた。登壇者の選定にあたっては、就職活動を控えた学生にとって身近な例となるよう、ロシアに関係した仕事をしている若い世代が選ばれた。
参加者らは、JETRO(日本貿易振興機構) やROTOBOといったロシアビジネスをサポートする政府系機関、物流会社や広告代理店といった民間企業、フリーランス通訳など、様々な立場から「先輩」の体験談を聞き、モチベーションを上げていた。

登壇者のひとり丸川美咲さんは、商社勤務を経てモダンスタイルのアンバー(琥珀)ジュエリーブランドを立ち上げた。ロシアの自然の魅力がつまったジュエリーによって、ロシアを知ってもらおうと活動している。

日本語を使って働きたいロシア人の競争はすごく激しい!
丸川さん「ロシア関係のお仕事に就きたいという熱心な学生さんがこんなに多くいることに驚いたとともに、非常に嬉しく感じました。情報が少ない中、真っ先にロシアに注目し、一生懸命ロシア語を勉強されているのはとても素晴らしいと思います。また、どんな仕事でロシアと関わることができるのか、不安に思う方も多いということも改めて理解できました。今後も、ロシアと仕事をしている立場から、より多くの情報をシェアできればと思っています」

ロシア関連の職業には多様な選択肢があるにもかかわらず、その広がりを認識できないまま就職活動を終えてしまう人が多く、ミスマッチが起きている。シンポジウムを終え、木村さんのもとには「職の選択の道に気付かされた」という参加者からの声が届いており、シンポジウム第二弾開催を望む声も上がっている。

木村さん自身は、医学生ながらロシア語に興味をもち、独学で勉強したことがきっかけで交流会に入会した。日本がロシアに提案している8項目の経済協力のうち、「健康寿命の伸長」に注目している木村さん。「ロシアが本当に好きなので、将来は医療分野で日露協力に貢献したい」と話している。

コメント