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ヤクーニン氏は4月12日にBiteback Publishing出版からメモワールを出した。その中で自分の人生に登場し、関わった人々について、国家の首脳も含めて書き表している。
「2008年、シーメンスのペーター・レッシャー社長に聞いたことがあった。なぜメルケル氏はロシア人との会合を通訳を介すのか、と。メルケル氏は東独の出身でロシア語は話せるはずだからだ。」それから2週間後、ヤクーニン氏はベルリンでメルケル首相と顔を合わせる機会を持った。「彼女は応接室のドアに立って私を迎え入れ、ロシア語で話はじめました。『ヤクーニンさん、あなたのおっしゃるとおり、私はロシア語でしゃべるのが怖いんです。子どもの頃、ソ連兵に自転車を盗まれたことがあって、それ以来、ロシア人に対する不快感ともいえるものを感じてしまうんです。』これに私はすぐ答えました。『メルケルさん、この角を曲がったところに大きな百貨店があります。あなたの受けた傷を治すことができるというなら、今すぐにでも店に走り、あるだけぜんぶの自転車を買って差し上げたいです。でもそれが助けになるという確信は私にはない。』
『数奇なわだち』は英語に訳され、電子本と書籍で出版された。本はアマゾンでも購入できる。