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まさにこの時期に、世界の全ての関心がロシアに集中したと、ソールズベリーの45歳の住民は指摘している。このような意見はソールズベリーで広まっているものではないが、ロシアの関与に対する同じような懐疑的態度は、3月に襲撃が行われた英国の町の他の複数の住民にも存在していると、ニューヨーク・タイムズ紙は指摘している。
スクリパリ親子に対する襲撃の直後、英国は対ロシア「統一戦線」を動員することで世論を納得させることができた。しかし、その後、英政府は世論に対して散漫になったと、同紙は伝えている。
市の会議のリーダーで地元のパブを所有するマシュー・ディンさんは、現在まで英政府から回答がない一方で、ロシア政府だけが話していると指摘。ソールズベリーの住民の大多数が英政府による説明に満足しているが、明らかにされていない複数の問題について指摘している「巨大な数の人々」もいると付け加えている。
3月4日、英南西部ソールズベリーでスクリパリ氏と娘のユリアさんが何らかの物質の中毒により重体の状態で病院に搬送された。なおロシアでスクリパリ氏はスパイ行為で有罪判決を受けている。英国は襲撃事件にはロシアが関与していると主張しているが、未だにその証拠が提示されていない。
同事件に関連し、英国のメイ首相はロシア外交官23人の1週間以内の国外追放や、ハイレベルでの2国間コンタクトの凍結などを含むロシアに対する一連の措置を発表した。
これを受けてロシア外務省は英国大使館職員23人の国外退去処分、また在サンクトペテルブルク英総領事館の閉鎖や、その地位の曖昧さに関連して英国の機関「ブリティッシュ・カウンシル」の活動停止を通告した。
ロシアは同事件への関与を断じて否定し、英国の非難を証拠のない挑発だと指摘している。
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