安保理の専門家報告書「北朝鮮が核開発継続」 制裁委、人道支援で新指針も

国連安全保障理事会の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)制裁委員会の専門家パネルがまとめた報告書が、北朝鮮による核・ミサイル開発の継続を明記していることが3日に判明したと共同通信が伝えた。
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共同通信によると、報告書はまた、北朝鮮が海上で積み荷を移し替える「瀬取り」による石油精製品の密輸入を「大幅に増加させた」と指摘し、イエメンやリビア、スーダンへ小型武器の密輸出を試みたとも言及しているという。

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一方、共同通信はこの報道に先立ち、制裁の影響で支障が出ていると指摘される北朝鮮への人道支援を円滑化させるため、同制裁委員会が米国の提案で新たなガイドライン(指針)を策定すると伝えた。ただ、これについて明らかにした同制裁委員会議長国オランダの国連代表部関係者は、指針は制裁を適正に運用するのが目的であり「決して制裁緩和ではない」と説明したという。

ポンペオ米国務長官は3日、「北朝鮮の非核化からはまだ遠い」と述べ、非核化に向けた北朝鮮による取り組みは不十分だとの認識を示している。ポンペオ国務長官は同日、シンガポールで開かれた米国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相会議に出席。北朝鮮への制裁決議を遵守するようASEAN諸国に呼びかけた。

一方、ロシアはこの問題について、北朝鮮に圧力をかけるのではなく、それぞれの当事国による段階的な譲歩が必要との立場。ロシアのラブロフ外相は、7月31日にモスクワで開かれた「露日外務・防衛閣僚協議(2+2)」を総括した際、「我々は、朝鮮半島情勢で現れた肯定的な傾向を歓迎した。今はまだ非常に脆いプロセスが中断するのを防ぐために、自制と柔軟性を発揮するよう全当事者に呼びかける」と語っている。

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