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地球上の全生命の祖先、発生時期を解明

いわゆる「全生物の共通祖先(LUCA)」のゲノムを「復活」させる試みについて、学者らは放棄しないと、科学雑誌「ネイチャー・エコロジー・アンド・エボリューション」が伝えている。
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LUCAとは、進化生物学者や分子生物学者が使う用語で、地球上に存在している現代の全生物種の共通の祖先を指す。他ならぬその痕跡が、現存する生物全てのDNAの中に保存されている。学者らは、LUCAがおよそ45億年前に出現した可能性があると考えている。

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いつ生命が発生したのかについての統一された見解は、現在のところ存在しない。いくつかの化石によって、初期の微生物が地球の最初の海の中に出現したのが約34億年前であるということが証明されている。しかし、一部の学者らは、生命が発生したのはそれよりもはるかに早い時期の可能性があると考えている。

このことを立証する目的で学者らは、最初の海の中ではなく、陸上にある温泉付近に生息していたと考えるLUCAの特徴を描写しようと試みている。科学界では、LUCAが最も極端な環境でも、つまり非常な高温や非常な低温による影響の下でも生存・増殖する能力を持つ「極限環境微生物」だったと考えられている。

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学者らは、いつ頃LUCAが発生したのかという問題について、考古学上の発掘データと、古代初期の微生物が出現した時代に関する情報を統合して確定作業を行った。計算の結果、地球史上の早い時期にLUCAが突然出現したということ、つまり39億年前よりも後の時期に発生した可能性はないことが示された。このことは、我々の惑星が、その存在期間の事実上全てにおいて、生命が存在可能な惑星だったことを意味している。

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