うつ病と統合失調症...伝染する?!

精神障害は、病気の神経だけでなく、体内の炎症によっても起こる可能性がある。この主張は専門家の間で未だに激しい論争を呼んでおり、証明もされていなければ、否定もされていない。
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現在、米国と欧州の精神医学では、精神病の原因は幼少期のトラウマや無意識の心理状態にひそんでいるという考えが圧倒的に多い。一方、すでに19世紀末に、狂気の根源は体中で探すべきだとする仮説が立てられた。だが当時、ジークムント・フロイト率いる精神医学者らは、十分な裏付けなしにこの説を否定した。そして今のところ最も立証されているのが、ヒステリーとは子どもに安心感を与えることができない親への失望、性欲の抑圧または欲望と義務感の葛藤によって起こるというフロイトとその追随者の視点だ。

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精神状態と免疫系の関係は、1980年代から1990年代に再び話されるようになり、そのつながりは、それまで考えられていたよりもはるかに強いものであることが分かった。

実験では、動物における何らかの疾患に対する免疫系の反応の痕跡として、うつ病に似た症状が現れることが示された。また病気の人は健康な人とは異なる行動をとることがよくある。これは通常のインフルエンザでもみられる。気分が急に悪くなり、傷つきやすい心的状態やすぐに腹をたてる状態が増幅される。だが大多数の専門家は、法則を定めるにはこれらの根拠だけでは不十分だとの考えで一致している。

一方、実験のために英国の複数の精神科病院で患者の血液が採取されたとき、神経症の患者のすべてのグループから、炎症性タンパク質が見つかった。これは、免疫系とは精神障害を引き起こす共通メカニズムの一部であると考える根拠を与えている。だが未だに炎症と精神障害の関係は、はっきりしていない。

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