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学者ら「休暇を取らないと若死にの危険」

普段から長期間の休暇に出かける人は寿命を延ばす一方、休暇の欠如は若死にする確率を目に見えて高める。このような結論に、ヘルシンキ大学(フィンランド)の学者らが、数十年にわたる研究調査を経て至った。
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フィンランドの老年学者、ティモ・ストランベリ教授は、ドイツのミュンヘンで開かれた欧州心臓病学会(ESC)の学術大会で発表を行い、「健康的な生活様式と良い食品が、休暇を取らずに働いていくことの埋め合わせになると考えてはならない。なぜなら、心臓が感じるストレスを取り除くことができるのは、休暇だけだからだ」と述べた。ストランベリ教授は自身の言葉を、半世紀にわたる実験の結果によって立証した。この実験には、ヘルシンキに居住していたビジネスマン及び単純に裕福な人々の合計1200人が参加した。

休暇中にドッと疲れる理由が明らかに
実験参加者の半数は健康的なライフスタイルを送り、高血圧や悪玉コレステロールの薬を飲んでいた。別の半数は、習慣となったライフスタイルを送り続けた。初めのうちは、1つ目のグループの人々は体調がより良く、これらの人々では心臓に問題が現れる割合は46%低かった。しかし、その後、状況は思いがけない展開をたどった。

観察開始から既に30年後、1つ目のグループでは2つ目のグループよりもはるかに多くの参加者が死亡していた。学者らは原因を探し始め、生存期間が短かったり、心臓発作や心筋梗塞、その他の心臓の病気で死亡するケースが多かったりした人は、事情が重なって1つ目のグループにより多いと分かった「仕事中毒者」だったことを発見した。例えば、1年間に3週間、あるいはそれ未満の休暇を取っていた男性は、休暇で丸1カ月を過ごしていた企業家よりも、死亡する割合が37%高かった。

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