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5日、トランプ大統領はホワイトハウスでクウェートのサバハ首長を迎えた席で記者団を前に、「イドゥリブ県で流血が始まった場合、全世界と米国は怒り心頭する」と断言していた。
これにロシア外務省のマリア・ザハロワ公式報道官はFacebookで答え、「『アル=ヌスラ戦線』及びその他の『穏健』勢力らはこのニュースを聞いて、さぞや息を吹き返したに違いない」とコメントした。
トランプ大統領は3日にもツィッターを通し、シリア情勢についてあたかもアサド大統領、イラン、ロシアがイドゥリブ県に攻撃を用意しているかのような誤解を与える発言を行っていた。
「シリアのアサド大統領はイドゥリブ県に無謀な攻撃をしてはならない。イランとロシアは潜在的な人類の悲劇に参加し、数十万人の人々の命を奪う人道上の誤りを犯しかねない。」
トランプ氏のこの「警告」についてクレムリン側は、シリア情勢にとって危険かつ否定的な潜在的可能性に注意を払わずに発せられたものであり、「不完全で非包括的なアプローチ」とするコメントを発して応戦している。
ここ最近、シリア情勢はより緊張度を増している。露国防省のイーゴリ・コナシェンコフ公式報道官は独立した消息筋からの情報として、国際テロ組織「タハリール・アル=シャーム」(ロシアでの活動は禁止)がシリア政府を非難するために、イドゥリブ県の一般住民の居住区でシリア政府軍により化学兵器が使用されたという煽動を準備しているとの声明を表している。