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現代人は、うつ病や不安感、暴力や外傷の後遺症にますます苦しめられているが、しかし、そうしたもとでも医学的援助を受けずにいる。
『ザ・ランセット』に発表された専門家の報告によれば、世界の総人口の3分の1が暮らす中国とインドでは、精神疾患に苦しむ人たちの80%が適切な治療を受けていない。
専門家らは、精神疾患を患う人たちは、往々にして容赦なく残忍に扱わられると指摘した。「人権が侵害される中、多くの国々では、精神疾患を患う人たちが強制的に施設、さらには牢獄に閉じ込められ、法的な保護が奪われた状況で路上生活を余儀なくされている」と、英紙『ザ・ガーディアン』が、医療専門家の報告を掲載した。
医学の専門家グループを指導する米ハーバード大学医学部のビクラム・パテル教授は、「精神衛生に関わる問題は、世界中のどの問題と比べても、多くの若者の人生を吹き飛ばしてしまう」と述べた。同教授によれば、外傷による死と分類される自殺や不適切な薬物使用に起因する麻薬の過剰摂取も、精神疾患が土台となる。つまり、精神疾患は、死につながる可能性があり、そのため、患者を治療に結びつけることが大変に重要になっていると、パテル教授は強調した。