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スプートニク:米中間選挙をどう評価しますか?
ソン・ヨンギル:上院は共和党が、下院は民主党が過半数を占める。私の見方では、トランプ氏の弾劾に行き着く可能性がある。
他方では、米国との対話に反発する強硬派の抵抗により、金正恩氏の立ち位置はかなり複雑化している。彼らは『敗戦国のように私たちに接することを許さない』ことを呼びかけている。
米国は、北朝鮮が経済と核兵器の開発を同時に進める並進路線を放棄する用意があるとする声明を出したきっかけを活用するべきだ。北朝鮮を安心させ、彼らを対話に持っていく必要がある。
スプートニク:日本政府は今年中に石垣島への駐屯地建設作業に着手する計画です。この決定は地域情勢にどれほど影響しますか?
ソン・ヨンギル:ここには安全保障のジレンマがある。私が自身の安全保障のために軍備を拡大すると、他方の安全が損なわれる。それに対応し、他方も軍備を拡大し始める。その後、私はミサイルを、相手はミサイル防衛(MD)システムを製造し始める。これは私にMDシステムを突破できる超高速機器の製造を強いる…総じて、このように軍事技術の拡張も起きる。
まさにこれが理由で、私たちの党(与党・共に民主党)は日本との軍事同盟に断固反対する。何よりも私たちを懸念させるものは、北朝鮮・中国・ロシアと韓国・米国・日本(のブロックに分かれる)新『冷戦』の可能性だ。
日本は『遠交近攻』原則を取る。つまり、米国と良い関係を保ち、中国に対抗している。だが韓国は中国と同格になれないため、私たちは『遠交近交』原則を維持する必要がある。つまり、米国と外交関係を保ち、周辺国とも友好関係を保つ。
集団安全保障システムをいち早く作り上げる必要がある。そしてこれが、北東アジア平和特別委員会の課題だ。
スプートニク:強固な日米同盟に関わらず、日本が経済分野でより独立した動きを取れる理由はなんだと考えますか?例えば、ロシア極東との北方経済パートナーシップへの活発な参加など。
スプートニク:韓国・北朝鮮・ロシアによる3カ国連携プロジェクトの再開があり得る条件は?
ソン・ヨンギル:『羅津(ラジン)ハサン』プロジェクト」は国連の制裁対象ではない。そして経済協力の一種のリトマス試験紙になるだろう。もし金正恩氏が近いうちにプーチン氏と会談すれば、2001年に金正日氏とプーチン氏が出したモスクワ宣言の継承について声明を出すだろう。宣言では南北朝鮮およびシベリア鉄道の連結について言及されていた。