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ロシア保健省・国際協力及び広報局のセルゲイ・ムラビヨフ局長は、ロシアは子どもや高齢者を対象にした医療分野で日本側に紹介できる実績があるが、実際の医療機関でカイゼンを実施するにあたり、日本側の協力に大いに期待していると述べた。
セミナーでは病院経営を支援するコンサルティング会社「アイテック」の関丈太郎社長が講演し、多摩総合医療センター、東京女子医科大学病院など、国内病院の業務改革の実例や、トルコやベトナム、キューバなどで進んでいる、アイテックが関わるプロジェクトについても紹介した。
アイテックの関丈太郎社長(右)
© Japan Center
関氏は、病院はその専門性と組織の複雑性ゆえに「見える化」がきわめて難しいが、この「見える化」こそが業務改革の大前提であるとし、患者を中心に考えることの重要性を強調した。
ロシアでも、医療機関におけるカイゼンの必要性は認識されており、ロスアトムによって考案されたプロジェクト「無駄遣いのない病院」が、ロシア保健省によって2016年から始まっている。これにより、一部の病院では待ち時間の短縮や医師の過剰労働が軽減されつつあるが、ロシア全土に広がるにはまだ時間がかかりそうだ。