スプートニク日本
万博のテーマは「いのち輝く 未来社会のデザイン」。誘致にあたり、今回の万博は日本のためだけに開催するのではなく、国連が掲げる持続可能な17の開発目標「SDGs」の実現に貢献するものであることをアピールした。関係者は、SDGsとの連動を世界に示すことで「万博の意義がより認められたのではないか」とみている。
2025日本万国博覧会誘致委員会事務局課長の森栄子さんは、誘致活動を終え、「どんな万博ができるのかわくわくした気持ちと共に、応援してくれた人に感謝でいっぱいです。日本がどんな万博を目指しているのか知ってもらい、共感をもって応援してもらう。時間をかけて、そういった流れを作ってきました。その輪が拡大し、130万人もの賛同者につながりました」と振り返る。
大阪万博の経済効果は2兆円と言われている一方で、「税金の無駄遣い」「単なる景気浮揚策」「万博そのものが時代遅れ」との声もある。1970年の大阪万博がそうだったように、以前の万博は高度経済成長を体現する国家イベントだった。インフラ整備の整った今、何をもって開催意義とするか、捉え方は様々だ。
森さんは、7年後の万博はかつての万博の焼き直しではなく、前例のないものになると話す。
森さん「万博は時代の経過や社会背景で大きく変わるものです。この万博をきっかけに社会のあり方や人生が変わる、そういった体験・経験ができるよう、未来社会の実験場となる万博を目指します」
ノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学 iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授も、若かりし日に万博に影響を受けた一人だ。山中教授は研究所のツイッターを通して祝福コメントを寄せた。
大阪万博は単なる一過性のイベントにとどまらず、イノベーションの起爆剤となり、世界を変えることができるのか。あと7年あるが、開催に向けた取組みはもう始まっており、近日中に運営組織が立ち上げられる。