ウクライナのケルチ海峡の挑発 「破局的に低い」大統領支持率アップが狙い 露大使

ケルチ海峡でのロシアとウクライナ間の事件について、3日、東京の露大使館で開いた記者会見でミハイル・ガルジン大使は、ウクライナが挑発行為に出た理由は第一に「米国をはじめとする西側諸国からの追加的支援が目当てであり、現職のポロシェンコ大統領の破局的に低い支持率を上げるため」と指摘した。
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ガルジン大使はウクライナの行為は明らかな挑発であり、現在、ポロシェンコ氏が甘んじている「恥ずかしいほど低い」支持率の引き上げがその目的と述べている。 「このためポロシェンコ政権は戦争を続けてでもなんとか支持率を向上させたいわけです。つまり今のウクライナの政権が続く限り、残念ながらウクライナの国内においても戦争は終わりません。」

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ガルジン大使は3隻がウクライナの指導部からの命令で領海侵犯を行ったことは疑う余地もないと指摘している。

「ウクライナの海軍の船舶3隻は明らかに挑発を犯しました。まずウクライナ船舶の1隻の船内から、ウクライナ側の、日誌に似た形式の活字による公式な文書が発見され、それにより3隻がケルチ海峡を『秘か』に通航するよう命令を受けていた事実が分かりました。『秘かに』というのは同文書に書かれたままに引用した表現です。」

ガルジン大使は、これに関して自制要請を求めるべき対象はロシアではなく、ウクライナだと断言した。 ガルジン大使は「今回の事はウクライナ側が主張するような、ロシアの国境警備艇によるウクライナ海軍の船舶への武装攻撃ではなく、ウクライナの船によるロシア領海侵犯行為と言う方が正しい」と断定し、こうしたウクライナへのG7からに支持表明は「大変危険なこと」との見解を示している。

ケルチ海峡の地図

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事態に対して日本のとる立場についてはガルジン大使は、安倍首相がブエノスアイレスのG20でプーチン大統領との会談実施を決めたことを高く評価した。

「トランプさんと日本の立場は違うかというご質問については、トランプさんは会談を取りやめたでしょう。安倍総理大臣はきちんと約束したとおりに会談を行いました。それを私は第一として高く評価したいと思います」。

ロシア連邦保安庁は11月25日午前、3隻のウクライナ船がロシア側に航行の許可を得ずにケルチ海峡に向かい、領海に侵入したと発表した。

ロシア保安庁沿岸警備隊とロシア黒海艦隊の艦船がウクライナ艦船に対し、合法的な停止命令を行った。ところがウクライナ艦船はこれに反応せず、航行を続けたため、ロシア側は違反船舶の強制停止のため、武器を用いた。

ウクライナ海軍の兵士3人が軽傷を負い、治療を受けた。艦船は拿捕された。ロシア大統領府はこの事件を「非常に危険な挑発行為」だと呼んでいる。

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