スプートニク日本
①「攻撃を行う者は 報復は免れない、自分は殺されることは知っておかねばならない。
一方、攻撃の犠牲 となる我々のほうは殉教者として天国の門をくぐる。
だがあいつらは野垂れ死にだ」
10月、プーチン大統領はディスカッションクラブ「ヴァルダイ」の席でこのセリフを口にした。プーチン氏は、ロシアは核兵器を最初に行使する国には決してならないと説明した。このセリフは、アメリカの核ドクトリンが、一定の状況でアメリカによる予防核攻撃を認めていることに対して発されたものである。
プーチン大統領の興味深い発言については、11月のスプートニクのテストで自分の知識を試してみよう。
②「性感、セックス、これは神が我々に与える、神による贈り物である。
そして、この贈り物には2つの目的がある。愛と、新たな命の誕生だ。
これは、熱烈な愛であり、男性と女性の間にそのような愛がある時、
それは永遠の命を与える」
法王は9月、フランスの複数の教区から来訪した若い信者らを迎え、これらの信者による質問に答えた際に以上のように語った。
ちなみに、現ローマ法王が大きな反響を呼ぶ発言をしたのは、これが初めてではない。例えば、就任初年、南米を歴訪した法王はペルーの首都リマで、うわさ話が好きな修道女をテロリストになぞらえた。また8月には、教会は聖職者に蔓延する小児性愛との戦いに敗北したという声明で皆を驚かせた。いずれにせよ、セックスに関する発言を含んだ法王の説教は、最も大胆でインスピレーションを与える演説のひとつとして歴史に刻まれるだろう。
③「もし私が政権の座に甘んじ、専制君主になるとすれば、撃ち殺してほしい。
冗談ではなく本気だ。・・・これはあなた方の神聖なる義務である」
この大胆な発言は、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が1月に行ったものである。そもそも、今年のドゥテルテ大統領は突飛な発言ばかりだった。彼は金正恩を崇拝していると言い、国連では地獄に落ちろと言い、つい最近は、職業上の大きな負担に対処するため大麻を使っているというような発言をした。
④「英国はジェノサイド(大量虐殺)の世界記録保持国だ。
英国植民地で何百万人の市民が無実の罪で殺戮されたか、想像するだに恐ろしい」
このロシア外務省のマリヤ・ザハロワ公式報道官の声明は、ローリー・ブリストウ駐ロシア米国大使がロシアは国家ぐるみで殺人に加担していると発言したことを受けて発表されたもの。
ロシア外務省の公式報道官のこのような強硬な言い回しは、3月にスクリパリ氏服毒事件をめぐって過熱したスキャンダルの一環として捉える必要がある。
⑤「シンゾー、君にはこの問題がない。
だが私は君に2500万人のメキシコ人を送ることができるし、
そうなれば君はすぐにも退陣になる。」
⑥ 「世界の多くの人はこのこと(米朝首脳会談)を一種の、
SF映画からのファンタジーだと考えるだろう」
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は一対一の会談と拡張会合の合間に、通訳を通じてトランプ氏に以上のように語った。6月12日にシンガポールで行われた米朝首脳会談とその結果は、多くの人々にとってまさにSF映画のようだった。もちろん、このような重要な第一歩に続いて、首脳らが合意内容の履行に移ることができるのかどうかは依然として疑問だが、お互いに厳しい非難を浴びせ合ったり「罵り合ったり」することは止められた。トランプ大統領は互いに「恋に落ちた」とさえ言ったことあった。
⑦「フィギュアスケートに男の人たちを呼び戻す」
11月、エリザヴェータ・トゥクタミシェワ選手はエキシビジョンで、ブリトニー・スピアーズのヒット曲『Toxic』に合わせて衣装を脱ぎ、「下着」になったことをインスタグラムでこのようにコメントした。おそらく彼女は、本当に人々を活気づけ、フィギュアスケートに新しく熱情的な何かをもたらすことに成功した!
⑧ 「南部に暮らすシャーマンたちに感謝する。
そしてベネズエラの全国民、全世界が我々のために祈ってくれるようお願いする。
私が辿る道は祝福された。」
4月、次期大統領への再選を狙っていたベネズエラのニコラス・マドゥーロ大統領は、選挙活動の枠内でシャーマンの参加する儀式を行った。この可笑しな出来事は、私たちが住む世界がいかにポスト世俗主義時代であるかを如実に物語っているように思われる。この時代、世界には事実よりも縁起や迷信に従う人のほうがずっと多い。
⑨「愛国心はナショナリズムの対極であり、ナショナリズムは、愛国心の裏切りだ」
フランスのマクロン大統領は、首都パリの凱旋門で行われた第一次世界大戦終結100周年を記念する式典で「自分たちの利益が第一であり、他国のことは重要ではない」と言う人々は、その国を偉大にしている自国の価値を損ねていると述べた。
このような形でマクロン大統領がトランプ米大統領の「米国第一」スローガンや、自分はナショナリストだというトランプ氏の発言にコメントした模様。
マクロン大統領の発言は、ヨーロッパの首脳の多くが今の政治界でネガティブな傾向となりつつあり、各国と国際関係全体にとっての真の脅威だと考えている「右翼ポピュリズム」とナショナリズムの概念を同一視していることも示している。
⑩「現状のインターネットには落胆している。
最初の頃にネットが与えてくれた開放感はもうなくなった。
それとともに楽観主義も消失した。私たちは良いことを多く成し遂げたが、
インターネットは、それを自らの目的のために利用する大きな力の影響の下、
不公平と分断のエンジンに変貌した。」
10月、「ウェブの父」ティム・バーナーズ=リー氏は新プロジェクト「Solid」を打ち出し以上のように述べた。「Solid」はインターネットの非中央集権化、個人情報の保護と自身の手によるデータ管理能力の奪還を主要な目標にすることが明らかになった。
その際、ティム・バーナーズ=リー氏は、FacebookやGoogleといったシリコンバレーの巨大IT企業は、競合企業がそれらのあまりにも支配的な影響を減じることができなければ、「抹殺しなければならないかもしれない」と述べた。
また、個人情報の悪用をめぐるスキャンダルと、ソーシャルメディアが持つ憎悪の拡散という役割についてコメントして、次のようにも述べた。
「ツイッターに愛を注ぐと、その愛は衰弱していく。
しかし、あなたが感じる憎悪を一滴でも注げば、
その憎悪はずっと大きく増殖する。そしてあなたは自分に問うだろう:
これはツイッターがメディアとしてどのように
作られたかが原因で起こっているのだろうか?」