私たちはまもなく電気自動車に乗ることになるのか?値段は?

まだそれほど目につかないが、世界のカーボンフリーへの移行トレンドはすでに勢いを増しつつある。その原動力となっているのが輸送分野である。ダボス会議の専門家らは、今後10年の間にガソリン車とディーゼル車を放棄する動きが起こり、2030~2040年代には電気自動車の大量生産が始まり、電気自動車が内燃エンジン車よりも安くなると予測する。
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2008年にTeslaの最初の電気自動車が登場するまで、世界で電気自動車を製造する唯一の大手メーカーは三菱自動車だった。現在、世界のほぼすべての自動車メーカーが電気自動車の製造を方針としている。どうやら、遅かれ早かれ、私たちの慣れ親しんだ自動車はひとつの種として消え去ることになり、私たちは内燃エンジンか電気自動車を選ぶのではなく、どのメーカーの電気自動車かを選ぶことになりそうだ。電気自動車の値段はどれほどなのか、その代替となるものはあるのか?スプートニクの記事でお伝えする。

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国際エネルギー機関(IEA)のデータによると、現在、世界には300万台以上の電気自動車とハイブリッド自動車があるという。コールドマンサックスは、2030年には電気自動車の数が8300万台に達すると予言しており、IEAのシナリオはさらにその上をいく1億2500万台である。ボルボはすでに、2019年末以降はガソリンエンジンの自動車を販売しないと発表している。2025~2026年にはトヨタとルノー日産も内燃エンジン自動車の製造をやめ、電気自動車、ハイブリッド、もしくは現行モデルの電気自動車版に移行する考えだ。スカンジナビア諸国とイスラエルは2030年以降、ガソリン車とディーゼル車の自国内での走行を禁止すると約束している。フランス、ドイツ、スペインも2040年に期限を設定した。インドでは電気自動車の数を2030年に自国内の自動車全体の44%に引き上げる目標を掲げた。

中国政府は今後数年間で電気自動車の製造に1000億ドルを投資するつもりだ。すでに現在、世界の電気自動車販売の20%は中国の6都市に集中している。大手バッテリーメーカーの多くが中国に拠点を置いていることがこれを後押ししている。2019年には、マスク氏も上海に年間生産能力50万台のGigafactoryを建設する意向だ。2020年から電気自動車Model 3の出荷が始まると考えられる。中国の自動車産業も有望で低価格帯のモデルの開発と自社製造を行い、これに遅れをとっていない。

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電気自動車の価格に関しては、日産のLeaf、三菱のi-MiEV、起亜のNIdo、シボレーが25,000~30,000ドル、テスラのModel X、メルセデスベンツのCLS Classは65,000~75,000ドルである。ロシア企業「エレクトロモビリ」のワシリー・パノヴィツィン営業部長によると、電気自動車にとって価格は最重要問題のひとつであるという。「最近まで電気自動車の需要が小さかったのは価格が高かったこと、消費者が充電ステーション不足を心配していたこと、そして伝統的な自動車への慣れによるものだった。しかし、この動きは想像よりも速いスピードで進んでいる。この分野の開発スピードは極めて早く、イノベーションで一度の充電で走行できる距離は伸び、充電ステーションの数は現在すでに大きく増えつつある。また、電気自動車購入に対する得点も然るべき役割を果たすことになる。こうした課題が解決されればすぐに、化石燃料の自動車は、ボタン付きの携帯電話のように、まさに「化石」になってしまうだろう。」

電気自動車の代替品となり得るのは水素自動車である。ロサンゼルスのモーターショーでトヨタが水素燃料電池自動車の初のモデルである「Toyota Mirai」を発表したのはわずかに5年前のことだが、2020年の東京オリンピックではすでに水素が選手村の主要なエネルギー源になるかもしれない。そのために福島県浪江町に世界最大級の水素製造ステーションFH2Rが建設されている。日本の水素・燃料電池戦略ロードマップによると、電気自動車の数は2020年には4万台に、2025年には18万台に、2030年にはほぼ80万台に達する。並行して水素ステーションの整備も進められる。専門家の計算によると、日本の水素燃料の市場規模は2030年には1兆円に、2050年には8兆円になるという。

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水素エネルギーの推進者であるビジネススクール「スコルコヴォ」エネルギーセンターのコンサルタント、ドミトリー・チュグノフ氏は言う。「世界に水素競争に巻き込まれない国はない。安倍首相が国家水素プログラムをスタートさせた日本では水素エネルギーの開発が重要視されている。中国もこの分野で極めて活発である。ドイツでは2018年9月に世界で初めて水素エネルギーを電気に変えて走る列車Coradia iLintが運行を開始した。これに続こうとしているのがイギリス、フランス、オランダ、ノルウェー、デンマーク、イタリア、カナダである。現在は交通分野が成長の推進力である。乗用車と列車だけでなく、世界では水素燃料のトラック、自転車、戦車、軽飛行機、船舶、潜水艦の開発が行われ、一部実現している。まだ水素燃料の価格は高いが、この技術の価格を抑える研究は進んでおり、研究者らは安全の問題をほぼ解決するまでに至っている。」

今はまだ電気自動車にも、水素・燃料電池にも問題の方が多い。疑念もあれば、一定のリスクもある。しかし、大多数の研究者が新しい燃料への移行は避けられないと考えている。

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