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2008年にTeslaの最初の電気自動車が登場するまで、世界で電気自動車を製造する唯一の大手メーカーは三菱自動車だった。現在、世界のほぼすべての自動車メーカーが電気自動車の製造を方針としている。どうやら、遅かれ早かれ、私たちの慣れ親しんだ自動車はひとつの種として消え去ることになり、私たちは内燃エンジンか電気自動車を選ぶのではなく、どのメーカーの電気自動車かを選ぶことになりそうだ。電気自動車の値段はどれほどなのか、その代替となるものはあるのか?スプートニクの記事でお伝えする。
中国政府は今後数年間で電気自動車の製造に1000億ドルを投資するつもりだ。すでに現在、世界の電気自動車販売の20%は中国の6都市に集中している。大手バッテリーメーカーの多くが中国に拠点を置いていることがこれを後押ししている。2019年には、マスク氏も上海に年間生産能力50万台のGigafactoryを建設する意向だ。2020年から電気自動車Model 3の出荷が始まると考えられる。中国の自動車産業も有望で低価格帯のモデルの開発と自社製造を行い、これに遅れをとっていない。
電気自動車の代替品となり得るのは水素自動車である。ロサンゼルスのモーターショーでトヨタが水素燃料電池自動車の初のモデルである「Toyota Mirai」を発表したのはわずかに5年前のことだが、2020年の東京オリンピックではすでに水素が選手村の主要なエネルギー源になるかもしれない。そのために福島県浪江町に世界最大級の水素製造ステーションFH2Rが建設されている。日本の水素・燃料電池戦略ロードマップによると、電気自動車の数は2020年には4万台に、2025年には18万台に、2030年にはほぼ80万台に達する。並行して水素ステーションの整備も進められる。専門家の計算によると、日本の水素燃料の市場規模は2030年には1兆円に、2050年には8兆円になるという。
今はまだ電気自動車にも、水素・燃料電池にも問題の方が多い。疑念もあれば、一定のリスクもある。しかし、大多数の研究者が新しい燃料への移行は避けられないと考えている。