「小惑星内に宇宙ステーション建設」 研究者ら構想

オーストリアの天体物理学者らは、岩石質の小惑星を天然の宇宙ステーションとして利用することが早くも20年後には可能になると考えている。
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オーストリアの学者らによって実施された計算によって、宇宙ステーションへの改造に適している小惑星については、硬い岩石から成っていること、その重力が地球の重力を38%上回ること、回転速度が毎分1~3回転を下回らないことが必要であると示されている。学者らは今のところ、これらの基準に適合している小惑星として、3757アナゴライ、99942アポフィス、3361オルフェウスの3つに注目している。ただ、これらの天体の化学的組成については、未だ最終的には究明されていない。

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学者らが今後、解決しなければならない問題は少なくない。その例としては、小惑星の内部にステーションを建設するためにトンネルを掘った場合、小惑星の壁面を弱体化させ、回転する小惑星がばらばらに分解する可能性があること、あるいは、宇宙飛行士らによる活動が原因で小惑星が軌道から外れ、はるか遠くの宇宙空間へ飛び去ってしまうかもしれないことが挙げられる。しかしそれでも、学者らの見解によれば、小惑星の内部に宇宙ステーションを建設する構想には大きな将来性があるという。惑星間空間に存在するこれら岩石質の小惑星は、致死的な宇宙線から宇宙飛行士を守るほか、宇宙への遠距離の旅に不可欠な資源を宇宙飛行士に供給する。例えば、原料と燃料の供給源を専ら地球にのみ頼る必要がその後なくなるというのだ。

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