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日本政府観光局(JNTO)の統計によると、過去3ヶ月間で800万人以上の人々が日本を訪れた。トップ3か国は、韓国と中国からそれぞれ200万人超、台湾から100万人超である。それに香港の50万人超が続く。訪日観光客で並んだのがアメリカとタイ(それぞれ30万人超)。観光客の増加率でトップ3位に入ったのが、ベトナム(+42.2%)、タイ(+23.%%)、ロシア(+20.8%)だった。
JNTOロシア市場担当のJNTOワレンチンン・シェスタク氏は次のように説明する。「極東からの観光客の増加に大きな役割を果たしたのが、ウラル航空が新たに就航させてウラジオストク−札幌の航空路線である。これにより、北海道のスキーリゾートはロシアのアウトドア愛好家にとってソチやアルプスよりずっと身近な存在となった。3月は例年通り、桜の開花が観光客を誘致した。この時期はロシア中心地方の住民の活発さが目立った。適切なフライト価格を提供した航空会社も極東からの観光客増加に大きく寄与した。S7Airlinesのウラジオストクから東京までの航空券は平均で16000ルーブルだった。
2019年、S7Airlines(シベリア航空のブランド)の飛行機はウラジオストクから東京まで週5日飛んでいる。さらに、ウラジオストクからだけでなく、ハバロフスク、ユジノサハリンスク、イルクーツクからも日本へ飛ぶことができ、夏にはここにノボシビルスクも加わる。また、目的地ももはや東京だけにはとどまらない。ウラジオストク国際空港の広報によると、2019年1-3期の極東ロシア-日本便の旅客数の伸びは48%であった。S7のほかにも、前述のウラル航空、アエロフロート、オーロラ航空、ヤクーツク航空、日本航空がロシアから日本への直行便を運航している。2019年、JALはモスクワから東京への便を年間通して毎日運航する予定だ。
JNTOモスクワ事務所の本蔵愛里所長によると、ロシアから日本への渡航者数が増加した主な要因は、観光客の増加だという。というのも、この2年間、出張での渡航数は一定しているからだ。2018年に発行されたビザのうち60%が欧露部で発行されたもの、40%が人口比率ではわずか4.6%の極東だった。これは、日本を繰り返し訪れるのは極東の観光客だということを示している。また、10〜14日間のツアーを好むモスクワやサンクトペテルブルクの観光客とは異なり、極東の観光客は、例えば週末だけとか、子どもと一緒にディズニーランドといった形で短期間の渡航を何度も行う。
ロシアから日本への観光客の増加に寄与した要因の中で、重要な役割を果たしたのがJNTOの日本プロモーション・キャンペーンと査証の簡素化である。ロシアのSNSユーザーは「あとは電子ビザもできたらな」と夢見る。もちろん、日露文化交流年も大きな役割を果たした。ロシア・メディアで日本が話題になり、日本の映像が登場する頻度は大幅に増えた。
あらゆる意味で歴史的となるゴールデンウィークの開始まであとわずか。もちろん令和の時代は、訪日観光客の増加で幕を開ける。
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