バーチャル・リアリティが麻酔薬の使用回数を減らす

ベルギーの研究者らによって、バーチャル・リアリティ(VR)技術を病気の治療と診断で活用した場合、痛みの緩和のため患者へ投与する鎮静剤の使用回数を減らすことができることが示された。
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VRは鎮静剤とは異なり有害な副作用がないため、こうした代用は患者の健康によい影響を与える。

研究者らは、さまざまな整形外科手術を控えた60人の患者らを3つのグループに等分し、VRの鎮痛効果を試した。

第1のグループでは、局所麻酔と鎮静剤を併用し、第2と第3グループでは、使用時間を変えてVRヘッドセットを代用した。患者には、潜水艇の航海や海辺の生活を収めたリラックス用のビデオが見せられた。また、第2と第3のケースでは、痛みを感じた場合、患者の要望に応じて静脈内麻酔が追加で投与された。

麻酔の追加を要請したのはわずかに、VRの使用時間がもっとも長かった第2グループの患者5人と第3グループの患者2人だけだった。

残りの患者たちは十分落着いて状態で手術を受けることができた。研究者らは、VR療法は、人の注意をそらしたり、また心を落ち着かせることができるため、不安や痛みを軽減すると考えている。専門家らは、VR技術は今後3年間のうちにヘルスケアの在り方を変え、VRヘッドセットは世界中の病院で活用されるようになると予測している。

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