ロシアは韓国にとって、フッ化水素の代替提供元になれるか?

今月4日、日本政府は韓国に対し、高純度のフッ化水素を含む半導体材料の輸出規制を強化した。この措置に対する報復として韓国は、日本に代わる代替先としてロシアを候補に挙げている。すでに今月10日、韓国の文大統領は、国内の主要コンツェルン30社の代表と、ロシアからの購入の可能性について協議を開始した。
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今現在、韓国メーカーは、これまでに購入していた在庫を使って生産しているが、早急に代替を探さなければならないという見解を出している。韓国の貿易協会会長は、文大統領に対し、フッ化水素の生産に関しては、ロシアは日本よりも進んだ技術を有しており、ロシアはサムスンに対してフッ化水素の提供を開始できる、と伝えた。

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ロシアは韓国にとって、本当に日本の代わりに、フッ化水素の提供国になれるのだろうか?スプートニクは、ソ連の国家勲章受賞者で、著名な化学博士のユーリー・ゾラトフ氏に意見を求めた。

「ロシアからフッ化水素を提供するという提案は、ハッタリの類ではない。ロシアにはフッ素を使った化学産業もあり、フッ化水素を作るための原料もじゅうぶんある。日本は輸入原料、中国の蛍石からフッ化水素を生産している。フッ化水素は強い侵食性があるため、輸送に対して特別な条件が必要だ。この点で言えば韓国はおそらく、距離が近い日本と取引するほうが便利だろう。」

電子製品の中のフッ化水素

ゾラトフ氏「全てのスマートフォンの中にはマイクロチップ、あるいは別の言葉で言えば電子プレートが入っていて、それらはたくさんの細かいエレメントからなっている。それらひとつひとつに電極が搭載され、窪みがあったり、絵や図が描かれている。フッ化水素はこれら複雑な半導体の生産のために必要で、この意味で現代社会において重要なものなのだ。」

イメージ上の損失

これまで、韓国企業は日本から、製品生産にあたって必要な40%以上のフッ化水素と85%近くのフッ化ポリイミドを輸入してきた。文大統領は、戦略的マテリアルの輸出規制を強化した日本を激しく非難し、この制裁によるマイナスは日本経済自身に損失を与えると主張している。物質的な損失にとどまらず、両国のイメージがダウンしている。

韓国の調査会社「Gallup Korea」がごく最近に実施した世論調査によれば、日本に肯定的な感情をもっている回答者はわずか12%のみ。調査開始した1991年以降で最も低い数字となった。それに対応し、67%の回答者が、日本産食品や製品のボイコットに賛成と回答している。

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