「彼らを殺してくれ」:ノルウェーで「ロシアのマスの侵攻」に苦情

ノルウェーでは、猟師や学者らが「ロシアのマスの侵攻」を訴えている。Dagbladet紙が報じた。
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20世紀半ば、ソ連はコラ半島の河川でカラフトマスを殖やした。カラフトマスが重要な食料資源となることに期待された。だがDagbladet紙によると、時間の経過とともにカラフトマスはあまりにも増え、さらに多くのマスがノルウェーの水域に移動した。

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ロシアと国境を接するフィンマルク県の住民たちは、マスの分布域拡大を「侵攻」と考えている。フィンマルク県キルケネス町に住むエイステイン・ハンセンさんは「マスは地元の川に溢れかえっている。私は今朝、約20匹の『ロシアのマス』を釣った」と不満を表した。

学術界もマスの移動を懸念しており、2017年の記録的な移動が再び起こることを恐れている。2017年にはノルウェー全土の100本以上の河川でマスが見つかった。環境学者らによると、6390匹の「ロシアのマス」が捕獲された。

トロムソ大学のエヴァ・ソルスタッド教授は、「ロシアのマス」は増殖が非常に速いため、在来種に取って代わることができるとの確信を示している。マスの生活環は2年で、産卵後に死亡する。

学者らはまた、河川で大量のマスが死亡して腐敗することで環境に悪影響を及ぼす恐れがあると考えている。そのため「ロシアのマス」は、ノルウェーの生物多様性を脅かす、所謂、外来種のブラックリストに登録された。

学者や当局の意見は明白だ。ソルスタッド教授は、「彼らを殺してくれ」と呼びかけている。

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